フランスからアメリカへ
フランスで生まれたV8エンジンは、船や飛行機など大きな馬力のエンジンを要する乗り物に採用されていきました。
市販自動車に採用されるのは、それから10年後の1910年のことで、フランスの自動車メーカー、ド・ディオン・ブートンが初めてV8エンジンを搭載したタイプCJを世に送り出しました。
アメリカでもV8エンジンを搭載した自動車が製造されるようになるのは、その4年後の1914年。当時の高級車、キャデラックです。
しかし、当時のV8エンジンは振動音が非常に大きく、快適な乗り心地が求められる高級車のキャデラックには致命的な問題となりました。後に、キャデラックは90度クランク方式を発明してこの問題を解決します。
キャデラック 新型エスカレードのインプレッション
V8エンジンが愛される理由
なぜV8エンジンに人は憧れるのでしょうか。まず、独特のエンジン音や走り心地などが一般的な理由として挙げられます。
しかし、機能だけではありません。V8エンジンには名車とともに歩んできた歴史があります。
たとえば、フェラーリにはV12が搭載されたモデルとV8エンジンが搭載されたモデルがあります。V12エンジンはフェラーリの創業当時から主要モデルに搭載されてきたエンジンですが、V8エンジン搭載モデルは1980年代からジャンルが確立されました。V8エンジンはフェラーリの新ジャンルを築くともに、名車とともに歩んできたエンジンとも言えます。
そのような、名車の立役者というようなポジションをV8エンジンが担ったのも人気の理由ではないでしょうか。
フェラーリV8エンジン・サウンド集
提供元・CarMe
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