V8エンジンは、4気筒エンジンをクランク部分で2つつなげた構造で、大排気量をコンパクトに実現できるメリットがあります。パワーがあるだけでなく、その見た目も美しいということで多くのドライバーに愛されてきました。そんなV8エンジンがどのように誕生したのか、なぜ現在も人気があるのかなどをお伝えします。

Chapter
- V8エンジンと言えばアメ車?
- V8エンジンはフランス生まれ
- フランスからアメリカへ
- V8エンジンが愛される理由

V8エンジンと言えばアメ車?

1950年代以降、アメ車の多くはV8エンジンを搭載していました。日本やヨーロッパでは、高級車・高性能車でなければV8エンジンが載っていなかった時代に、アメ車は大衆車でもV8エンジンを搭載していました。

マッスルカーという言葉があるように、排気量の大きなエンジンを搭載したハイパフォーマンスカーといえばアメ車のイメージがある人も多いでしょう。

しかし、意外にもV8エンジンの起源はアメリカにはありません…。

V8エンジンはフランス生まれ

歴史上初となるV8エンジンは、1901年にフランスで誕生しました。

フランス人エンジニアが直列4気筒エンジンの気筒数を6つに増やそうとしたところ、直列方式ではクランクシャフトが長く、強度も足りなかったため上手くエンジンが回りませんでした。

そこで、エンジニアは直列4気筒を2つ合体させるというアイデアを思いつきました。こうして、世界初のV8エンジンが誕生したのです。ちなみに、世界初の自動車(蒸気自動車)もフランス陸軍大尉によって発明されていて、フランスは自動車の歴史と非常に縁のある国です。