「投資に興味があるが、何から始めたらいいのかわからない」という方は多いのではないでしょうか。投資にはさまざまな方法があり、どれが自分に合っているか判断するのも難しいもの。そんな中で、初心者に比較的向いているといわれるのが「インデックス投資」です。インデックス投資とはどんな手法なのか、メリットやデメリットとあわせて紹介します。
目次
そもそもインデックス投資とは?
・インデックス運用とアクティブ運用
投資信託とETF
そもそもインデックス投資とは?
インデックス投資は、「企業の株式」「不動産事業を証券化したREIT」といった、ある領域全体の平均に連動する運用を目指す、つまり市場全体の動きを表す指数(インデックス)と連動した投資成果を目指すように設計された金融商品です。インデックスには、「日経平均株価」「東証株価指数(TOPIX)」など、さまざまな指数があります。例として、以下のインデックスを挙げます。
インデックス | 銘柄の構成 | |
---|---|---|
日本株式 | 日経平均株価(日経225) | 東証一部上場銘柄のうち225銘柄 |
東証株価指数(TOPIX) | 東証一部上場銘柄の全銘柄(2,174社、2020年9月末時点) | |
外国株式 | S&P 500指数 | 米国企業を代表する大型500社 |
ダウ平均 | 米国企業を代表する大型30社 | |
NASDAQ | 米新興市場NASDAQ上場の全銘柄(約3,000社) | |
日本債券 | NOMURA-BPI総合指数 | 国債や社債など日本債券市場の動向を表す代表的な指数 |
外国債券 | FTSE世界国債インデックス | 日本を除く先進国の国債の動向を表す代表的な指数 |
国内REIT | 東証REIT指数 | 東京証券取引所に上場しているすべてのJリート銘柄を対象とするJリート市場の動向を表す指数 |
外国REIT | S&P先進国REIT指数 | 先進国のREITの動向を表す代表的な指数 |
上記のような指数と連動したさまざまなインデックスファンドが存在し、それぞれのファンドは、指数と連動するように運用します。このような指数はそれぞれの投資信託でベンチマークともよばれます。
株式市場と連動したファンドや、債券市場と連動したファンド、さらには株式市場と債券市場を組み合わせたファンド、J-REIT市場の動向と連動した国内の不動産投資信託証券(REIT)に投資するファンド、金(ゴールド)現物市場と連動したファンド、などさまざまです。
インデックス運用とアクティブ運用
投資信託で市場全体の動きと連動した運用を目指すスタイルはインデックス運用、パッシブ運用とよばれますが、これ以外の運用スタイルがアクティブ運用となります。アクティブ運用は、指数を上回る成果を目指すことを目的として運用されます。
指数よりも上回る運用を目指しているため、運用にかかる信託報酬がインデックスファンドと比べて高い傾向です。また、指数を上回る運用ができるときがある一方で、指数を下回るときもあります。長期運用でみると、インデックスファンドの方が良い成績である傾向です。
投資信託とETF
市場全体の動きと連動した運用をする投資には2種類あります。インデックス型の投資信託とETFです。どちらも投資信託ですが、上場しているかどうかが異なります。上場していないのが投資信託、上場しているのがETFです。この上場か否かの違いによって、購入できる場所や売買のタイミングが異なります。
取り扱いのある場所は、投資信託は証券会社や銀行・郵便局などです。ETFは証券会社のみです。またETFは、株式と同じように証券取引所に証券会社を通じて買い付けや売却の注文をします。指値注文と成行注文、どちらもできます。
価格は、ETFは株価と同様にリアルタイムで変動する市場価格となります。売買単位も決まっていて、売買単位ごとで購入します。一方、投資信託は基準価額が1日1回算出されます。購入方法は一般的には1万口から購入する「口数指定」と「金額指定」があり、金額指定だと100円から購入できる商品もあります。
このほか、取得時の費用や信託報酬、売却時の費用の違いもあります。