目次
大卒フリーターは将来に大きな不安も
大卒フリーターはキャリアチェンジのチャンス大
大卒フリーターは将来に大きな不安も

フリーターは働く場所や時間の自由度が高く、正社員ほど大きな責任を負うことがないのがメリットですが、デメリットも少なくありません。フリーターを続けることのデメリットを四つ解説するので、このままフリーターを続けるべきか判断するための参考にしましょう。
給料が上がらず生涯年収が低い
典型的な日本企業の正社員であれば、勤続年数が増えるにつれ給料も上がります。さらに、フリーターと異なりボーナスももらえるので、生涯年収はフリーターより正社員の方が高くなります。
一方で、フリーターは勤続年数が長くても給料は少ししか上がらず、すぐに頭打ちになってしまうでしょう。重い責任を負わなくてよいことはフリーターのメリットですが、その裏返しで正社員よりも給料が低く抑えられていることが背景にあります。
フリーターの生涯年収は、約6000万円といわれています。それに対して、正社員の生涯年収は約2億5000万円なので、大きな差です。
景気に左右されやすく生活が不安定
フリーターは正社員に比べて、生活が安定しづらいといえます。正社員は毎月一定金額の給料がもらえますが、フリーターは働いた分の給料しかもらうことができません。シフトが必ずしも希望通りになるとは限らないため、収入の計画が立てにくいことも難点です。
また収入だけでなく、雇用も不安定になりやすいでしょう。正社員と異なり、アルバイトは雇用期間が決まっているため、企業側の意向で契約が終了になってしまうリスクがあります。
景気悪化によって人員削減をするとなった場合、正社員よりもアルバイトが真っ先に削減の対象となることがほとんどです。
社会的信用が低く人生設計しにくい
収入や雇用が不安定なフリーターは、正社員と比べて社会的な信用が低いこともデメリットの一つです。20代になればクレジットカードを持つ人も増え、中には家や車の購入を検討している人もいるでしょう。
しかし、フリーターだとカードやローンの審査に通りにくくなってしまいます。家や車はまず購入できないと考えてよいでしょう。
また、フリーターであることがネックとなり、結婚をしにくくなることも考えられます。これも社会的信用が低いことの表れであり、思わぬところで影響が出てしまうこともあるでしょう。
年齢が上がるほど仕事が減る
若いうちはフリーターでも生活に困らないだけのお金を稼げるので、それでよいと考える人も多いかもしれません。しかし年齢が上がり、特に40代になってもフリーターのままでは、次第に稼ぎが減ってしまうでしょう。
なぜなら、アルバイトは基本的にほかの人でも代替可能な仕事であり、そうであれば体力のある若い人材の方が優遇されてしまいやすいからです。
加えて、年齢が上がると体力的な問題から夜勤に入ることが難しくなるなど、若いときと比べてできることが減ってしまいます。
また40代といえば、正社員なら一番脂が乗っている時期ともいえるため、同世代と比べて収入の格差も広がる一方でしょう。
大卒フリーターはキャリアチェンジのチャンス大

大卒のフリーターは、高卒などのフリーターよりもキャリアチェンジがしやすいといえます。詳細を解説するので、就職活動を検討している大卒フリーターは必見です。
応募時に学歴で足切りされにくい
企業の求人の中には、一定以上の学歴を採用の条件としているものも多くあります。応募時に大卒以上の学歴を求める企業は全体の約44%なので、この時点で高卒や専門卒のフリーターに比べて有利であることが分かります。
学歴不問の求人を含めると、大卒であれば応募できない求人はほとんどないといってよいでしょう。
大卒以上の学歴を求める企業の意図としては、地頭力の高さを判断するために学歴を条件に課していることが多いようです。
大卒であれば必ずしも採用されるとは限りませんが、少なくとも学歴がネックで足切りをされることがほとんどないのは、大きなメリットといえます。
初任給が高く給料も上がりやすい
企業によっては、学歴によって採用する職種や給与体系を分けているところも少なくありません。そして大卒の方が、そのほかの学歴よりも初任給が高く、その後の給料も上がりやすくなっています。
令和2年分の賃金構造基本統計調査によると、大卒の初任給は平均22.6万円であるのに対し、高卒の場合は平均17.7万円です。月給で約5万円の差が出ているので、年収に換算すると単純計算で60万円もの差が出ることになります。
このように、大卒という学歴は入社後も有利に働くことが分かるでしょう。