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看護師の収入に影響を与える主な要因
未経験の社会人でも看護師になれる?
看護師の収入に影響を与える主な要因
年齢や役職以外にも、看護師の年収に影響を与える要素がいくつかあります。看護師の年収を左右する要素を三つ解説するので、把握しておきましょう。
資格の有無
看護師には幅広い知識やスキルが求められますが、中には特定の分野の専門性を高めた看護師も存在します。そういった看護師は『認定看護師』や『専門看護師』の資格を持っています。
認定看護師は救急看護などの分野に特化した知識やスキルを持つことを証明する資格です。また、専門看護師は、がんなどの特定の病気を患っている人やその家族に対して、高いレベルの看護やケアを提供できる看護師に与えられた資格です。
資格を取れば必ず収入が上がるとは限りませんが、手当がもらえたり、昇進しやすくなったりするメリットが期待できるでしょう。
給与の高い職場かどうか
病院の種類や規模によっても給料の水準が変わります。病院の種類としては、大学病院や総合病院、規模で言うと職員数が多いところほど年収が高い傾向にあります。
上記のように病院の年収が高い理由は、深夜手当が充実しているためです。町のクリニックや夜勤がない老人ホームなどは、夜勤による割増賃金や手当をもらえないため、大学病院や総合病院と比べると年収は低くなります。
また、大規模な病院は福利厚生も充実しているため、その点でも高収入につながっていると考えられるでしょう。
都市部か地方か
一般的に、規模の大きい都市部ほど看護師の給料も高い傾向にあります。一方で、平均年収が低い地域は、九州地方や四国地方などです。都市部ほど大規模な病院が多く、物価が高いことが背景にあると考えられます。
そのため、単純に高い年収を求めるなら、都市部の病院に就職すると良いでしょう。ただし、地方の方が物価も安いため、都市部に住む方が必ずしも裕福な生活ができるとは限りません。
寮が用意されている職場などを選べば、都市部でも生活コストを抑えることができるでしょう。
未経験の社会人でも看護師になれる?
もともと会社員をしていた人が、未経験から看護師になれるのか気になる人もいるでしょう。実際のところ、未経験からでも看護師になることは可能で、社会人から看護師を目指す人もいます。看護師になるための方法や、看護師試験合格のコツを解説します。
看護師試験の受験資格
看護師になるには看護師国家試験に合格して、看護師免許を取得する必要があります。看護師試験には年齢制限はなく、以下の条件を満たせば誰でも受験が可能です。
- 4年生の看護大学に通う
- 看護師学校または短期大学へ3年間通う
前者の場合、保健師と助産師の受験資格も併せて得られます。単純に看護師を目指すなら、看護師学校か短期大学に通うことが近道と言えるでしょう。
社会人から看護師を目指す人は多く、中には40代から目指す人もいます。国としても、一般企業に務めていたなど、社会人の経験がある看護師を増やす動きがあるため、今後も転職して看護師になる人も増えていくでしょう。
看護師試験の難易度
看護師試験の合格率は90%程度ですが、簡単だとあなどってはいけません。看護師試験では、看護大学や看護師学校の3〜4年間で学んできた内容が出題されます。あいまいな知識では、合格することは難しいでしょう。
ただし看護師試験の目的は、受験者を落とすことではなく、学校で学んだ内容がしっかり身についているかを確認する意味合いが強いものです。そのため、勉強してきた内容がしっかりと頭に入っていれば、合格できるでしょう。
試験に合格するコツ
日中に仕事をしながら、国家試験の準備をすることは簡単ではありません。社会人から看護師試験合格を目指すには、勉強計画を立てることと、スキマ時間をうまく活用することがポイントです。
試験日から逆算して、中長期の勉強計画を立てましょう。看護師試験には出題傾向があります。傾向を把握して、ウェイトの大きい分野を重点的に勉強するなどの工夫をすると良いでしょう。
また休憩時間や通勤時間などを有効活用して、勉強する習慣を途絶えさせないことも重要です。試験直前は、体調管理にも気を使い、万全の状態で試験に臨みましょう。
まずは准看護師を目指す
看護師学校には夜間の授業を設けているところもありますが、カリキュラムの後半は実習がメインです。そのため働きながら看護師を目指すことが難しい人もいるでしょう。
その場合は、一旦、准看護師になってから看護師を目指す方法もあります。少し遠回りになりますが、准看護師になってから、看護師学校に通って看護師試験の受験資格を得ることも一つの方法です。
准看護師であれば、定時制の学校も多いため、社会人でも通いやすいでしょう。また、准看護師になって現場で経験を積むことができることもメリットです。