転職を考える上で、看護師に興味を持った人もいるのではないでしょうか。看護師の年収や収入に影響を与える要因、収入をアップさせるコツを解説します。社会人から看護師を目指す方法も紹介するので、ぜひ参考にしましょう。
看護師の年収は高い?
看護師の年収は、高いと言えるのでしょうか。看護師の年収事情を解説します。
看護師の平均年収は一般平均よりもやや高め?
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、2020年の看護師の平均年収は約492万円です。それに対して、全職種の平均年収が433万円であるため、看護師の年収は平均よりも高いことがわかります。
また、看護師の9割は女性と言われています。女性同士で比較すると、女性看護師の平均年収が490万円であるのに対し、全職種平均は293万円です。そのため女性看護師は、女性の中では高収入に入ると言えます。
キャリアや年数によっても異なる
看護師の収入を年齢別に見ると、どうなっているのでしょうか。大手求人・転職サイトの調査を参考に、年齢ごとの平均年収をまとめました。
年齢 | 男性 | 女性 |
20〜24歳 | 360.4万円 | 351.7万円 |
25〜29歳 | 420.8万円 | 416.5万円 |
30〜34歳 | 455.1万円 | 435.1万円 |
35〜39歳 | 479.6万円 | 441.5万円 |
40〜44歳 | 477.7万円 | 470.2万円 |
45〜49歳 | 525.1万円 | 488.1万円 |
50〜54歳 | 537.1万円 | 497.2万円 |
55〜59歳 | 524.2万円 | 499.2万円 |
60〜64歳 | 410.5万円 | 424.6万円 |
65〜69歳 | 263.8万円 | 371.7万円 |
男女ともに、40代後半にかけて年齢が上がるごとに順調に収入が伸びています。年齢とともに年収が上がる理由は、勤続年数だけではありません。
ベテラン看護師になると役職がつき、役職手当をもらえます。そうすると、一気に年収がアップするでしょう。
属性別の看護師の平均年収
看護師の年収事情を、属性別に見ていきましょう。自分に近い属性のデータを見ることで、自分の現状とより正確に比較できます。
性別・年齢別・学歴別の平均年収
男女別で看護師の平均年収を比較すると、男性が約500万円、女性が約490万円です。大きな差は見られませんが、男性の方が若干高くなっています。なお男性看護師の割合は7.8%となっており、年々増加中です。
また、年齢別で見ると、男性は50代前半で約530万円、女性は50代後半で約500万円と平均年収がピークを迎えます。
さらに、学歴でも収入が変わります。病院看護実態調査の報告書によると、2020年度の看護師の初任給の平均総額は高卒+3年課程の新卒で約26万円、大卒で約27万円です。
初任給が全て年収に反映されるわけではありませんが、学歴の高い方が収入も高い傾向にあることがわかるでしょう。
看護師と准看護師でも異なる
看護師には、看護師と准看護師の2種類があります。准看護師とは、看護師や医師の補助的な役割を担う職種です。
看護師になるには国家資格が必要が、准看護師になるには都道府県知事発行の免許を取得しなければなりません。
両者の違いは年収にも現れています。厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとに試算してみると、看護師の平均年収は約490万円であるのに対し、准看護師の平均年収は約413万円です。担当する業務レベルが給料の差に反映されていると考えられます。