高速なインターネット通信速度を誇る光回線だが、利用しているのに今ひとつスマホやパソコンでの通信速度が上がらない場合はWi-Fiルーターが原因かもしれない。Wi-Fiルーターが古い場合、光回線やスマホ/PCの通信速度を十分に活かせない可能性があるのだ。本稿では、光回線の通信速度を十分活用するための選び方や具体的なおすすめ製品を紹介する。まずは光回線の速度を十分に引き出すためのWi-Fiルーターの選び方を解説しよう。

光回線を活かすにはWi-Fiルーター選びが重要
有線LAN(WAN)ポートの通信速度に注意
一般的にWi-FiルーターにはWANポートと呼ばれるインターネット側につなぐ端子と、LANポートと呼ばれる手持ちの有線LAN機器につなぐための端子が用意されている。高速な光回線を利用する場合は特にWANポートの通信速度に注意しよう。
WANポートの通信速度には100Mbps、1Gbps、2.5Gbps、10Gbpsといったものがある。契約した光回線の通信速度に対してWANポートの通信速度を揃えるのが基本だ。WANポートの方が遅い場合は回線の速度を十分引き出せず、WANポートの方が速い場合は宝の持ち腐れとなってしまう。
有線LANで接続する機器がある場合はLANポートの速度にも注意が必要だ。ルーターによってはWANポートよりもLANポートの方が遅いことがある。また、機器側のLANポートが遅い場合は機器を買い換えたり、外付けのLANポートを用意したりした方が良いだろう。
無線LANの通信速度に注意
次に無線LANの通信速度にも注意してほしい。光回線とWANポートの速度が十分高速でも、無線LANが遅くてはせっかくの通信速度が活用できない。
最近主流となっているのはWi-Fi 5(IEEE 802.11ac)およびWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)という通信規格だ。ややこしいことに、同じWi-Fi 5/6のなかにも異なる通信速度のものがあるため気をつけてほしい。一般的に無線LANは有線LANに比べて実効速度が遅いため、光回線の速度よりも速い通信速度のものを選ぶのがおすすめだ。
また、無線LANの場合はスマホなどの端末側が対応している通信規格/速度でしか通信ができないため、古めのスマホやPCの場合は買い換えを検討する必要があるかもしれない。