マンションを選ぶ時に気になるのは、防音効果や耐震性でしょう。特に周辺の生活音や環境音が漏れてくると、自身の生活に大きく影響します。そこで、マンションを選ぶ際に知りたい外壁の厚さの調べ方や、基準となる厚さについて解説していきます。 RENOSYではマンション購入だけでなく、賃貸に住み続けるべきか、戸建を買ったほうがいいのか、リノベーションを踏まえた資金計画の作り方をなど、経験豊かなエージェントに無料でお困りごとを相談できる住まいの個別相談会を行なっています。プロに直接相談できるいい機会ですので、ぜひご参加ください。

目次
マンションの外壁の基本を知ろう
 ・マンションの外壁の厚さはどれぐらいが適切か
 ・寒冷地は断熱材もポイント
マンションの外壁の厚さと防音効果について
 ・マンションの外壁が厚いほど防音効果を期待できる
 ・防音効果のある外壁素材を紹介
 ・床や天井の厚さにも注意

マンションの外壁の基本を知ろう

マンションの外壁は、建物の強度や耐震性に大きく関係しているため、外壁の構造を理解しておくことはとても大切です。そこで、マンションの外壁の構造について、詳しく解説していきます。

マンションの外壁の厚さはどれぐらいが適切か

マンションの外壁の厚さは15~18cm

が一般的と言われています。壁の厚さは竣工図(しゅんこうず)という、実際に施工した図面を見ることで確認することが可能です。厚いほど強度が高くなりますが、重要なのはそれだけではありません。

忘れてならないのは、マンションの外壁の中には鉄筋が入っており、「鉄筋とコンクリート両方で建物を支えている」ということです。

外壁の中に鉄筋が1列しかないものと、鉄筋が2列になっているものがあります。鉄筋が2列の方が、強度が高くなることは知っておいた方がよいでしょう。

寒冷地は断熱材もポイント

寒冷地では、マンションの断熱性能も大切です。マンションの断熱性を高めるには、外壁の外から断熱材を貼っていく方法や、マンションのコンクリートの内側に断熱材を吹き付ける方法があります。

断熱材は、発泡スチロールなどの気泡が詰まった素材に、空気を閉じ込めていく「発泡系」と、グラスウールなどの細かな繊維の中に、空気を閉じ込めていく「繊維系」に分かれています。

繊維系には色々な素材があり、ガラスや鉱物、パルプや古紙など様々です。それぞれ、燃えにくさや音漏れのなさ、耐久性が違ってきます。

マンションの外壁の厚さと防音効果について

マンションの外壁の厚さは?鉄筋コンクリート(RC造)の壁厚の目安や防音効果など
(画像=『RENOSYマガジン』より引用)

マンションの外壁の厚さと防音効果は、密接な関係にあると言われています。また、厚さだけでなく、使われている素材、天井や床の厚さなど、色々な要因が関わってくるようです。

防音効果と外壁の関係について、詳しく見ていきましょう。

マンションの外壁が厚いほど防音効果を期待できる

建物の構造によって、防音効果には差があります。

一般的には、外壁が厚い鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートのマンションは防音性能が高いと言われています。逆に、壁の薄い軽量鉄骨造や木造の物件では、防音効果はあまり期待できないようです。

防音効果のある外壁素材を紹介

壁が、鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートで作られているマンションは、防音効果が高い傾向にあると上述しました。

ただし、注意しなければいけないのは、建物の壁全てに鉄筋コンクリートが使われているかどうかです。柱は鉄筋コンクリートでも、外壁や隣の部屋との壁は違う素材のマンションもあります。

また、「窓のサッシの等級」も防音性に関わってきます。窓のサッシにはT-1からT-4までの等級があり、数字が大きくなるほど遮音性も高くなるので、窓のサッシにも注目しましょう。

床や天井の厚さにも注意

天井や床が薄いと、上の階の人が歩いた際に響いたり、自分の家の音が下の階に伝わりやすくなったりします。特に、小さな子供がいる家庭では、飛び跳ねて遊んだりすることもあるため、騒音もひどくなることがあるようです。

天井や床には、一定の基準が設けられています。重たいものを落とした時の音である「重量衝撃音」はLH、軽いものを落とした時の音である「軽量衝撃音」はLLという値で示されます。数値が小さくなるほど遮音性が高いです。

一般的な基準は「LHが55」、「LLが45」となっているので、マンションを探す際にはこの基準を満たしているかチェックしましょう。