クルマにとって、どんなメリットがある?

トヨタ プリウス

剛性60%アップ!? ボディの接合剛性を向上させるトヨタの技術「レーザースクリューウェルディング」とは?
(画像=『CarMe』より引用)

溶接技術の進化によるメリットは、走行性能の向上として表れます。

クルマは、加速・減速時やコーナリング時に、ボディがねじれながら走行しています。車体剛性が高いと、走行中のボディのねじれが抑制され、コーナリングフォースや駆動力を、確実に路面へ伝えることができるので、ステアリングやアクセルのレスポンスが向上します。

また、突起物を乗り越した後に生じる車体の揺れも、短い時間で収まるようになり、乗り心地(ダンピング感)も向上。車体各部の歪みに起因する、車体振動や騒音も低減できます。

さらに接合剛性を上げることで車体剛性が向上すれば、補強材を減らすなどの車体構造を見直すことができるため、車体の軽量化につながりますし、レーザースクリューウェルディングの特徴である、片側アクセスでの溶接は、スポット溶接に比べて接合できる部位が増えるので、骨格設計の制約が減り、軽量化設計も容易になります。

レーザースクリューウェルディングは、「スポット溶接」と「レーザー溶接」の課題を克服し、両方の特長を生かした画期的な技術といえます。最大の成果は、剛性や軽量化、生産性といった、トレードオフであった要求を、同時にクリアした点です。

優れたクルマづくりには、設計技術や開発技術に加えて、こうした生産技術の寄与もかかせないのです。

提供元・CarMe

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