マーケティングの結果が同じだったか、運命の悪戯か。まったく同じ日にエースコックと日清食品が、洋風という同じベクトルを向いたカップラーメンを発売した。エースコックはカルボナーラ、日清食品はチーズフォンデュ。名前を聞くだけで濃厚さが想像される2商品だ。今回はこのライバルといえる二つのカップラーメンを食べ比べてみた。
左がエースコック「罪な味 濃厚カルボナーラ風ラーメン」245円。
右が日清食品「カップヌードル ガーリックチーズフォンデュ味」198円
スープというか、もはやパスタソース!
カップにはスープの素、乾燥ねぎ、乾燥たまごが入っている
まず紹介するのが「罪な味 濃厚カルボナーラ風ラーメン」。商品名に“罪”と入る食品との初遭遇に思わず手が震える。パッケージもなかなか衝撃的だ。しかしフタをめくると、当たりまえだがまあまあ普通のカップラーメンの姿が。あと入れの小袋は「きみまろペースト」と「ふりかけ」。この二つの存在が決め手となることに、このときはまだ気づいていなかった。
3分経ってふりかけときみまろペーストを入れた状態
底に粉末スープが溜まりやすいのか、
しっかりとかき混ぜるようカップに記述されている
3分経ってフタをあけ、湯気の向こうを覗き込んでみると……あれあれ、意外と普通やで。なにかパスタっぽいとか、いつもとちょっと違うビジュアルを想像していたけど、まあそれは期待し過ぎか。では小袋を入れて、作り方に従ってしっかり混ぜていきますよ、と。……ん?こ、こいつは! 黄色がかったクリーム色のスープがズブブと下から現れ、空気を含んで泡感のあるポタージュ状になっていく。この感じは、まさしくカルボナーラですやん!
がばっと麺をもちあげるとスープも半分くらいついてくるほどのとろみ
ひとくち食べると、ウムム、クリーミーでかなり美味い! もちろんパスタとは別の食べ物だけど、なかなかの再現度だ。おそらく後入れの小袋のひとつ「きみまろペースト」が濃厚な味わいを生み出しているのだろう。そしてもうひとつの小袋「ふりかけ」には粗挽きの粒胡椒がたっぷりはいっており、その爽やかなスパイシーさがアクセントになっている。クリーミーとスパイシーの無限ループ。これは永遠に楽しめる気がする。
残ったスープに適量のご飯を入れてかきまぜる
パッケージにある「追い飯したくなるほど濃い!」の言葉に乗っかり、最後に残ったスープにご飯をドボン。スプーンですくって食べると、うんうんうん、想像どおりそりゃうまいわな。このカルボナーラ風ラーメン、最初の一口からシメまで飽きさせないし、総合的に完成度の高さを感じた一品だった。