日本往復は疲れる

1998年4月の帰国では今回の帰国では広島まで行くのに成田から成田エクスプレスそして新幹線というルートではなく、成田から大阪に飛んで、そこから新幹線で広島に行くルートを試してみた。成田からエクスプレス、それから4時間余り新幹線で広島まで移動というのはスペインから日本までの旅で疲れている上に疲れが幾倍にも倍増するからである。

今回はバレンシアに戻るのも1回のトランジットだけにした。2回もトラジっとするのはもう疲れる!!!

それで関空からフランクフルトに飛んで、そこからバレンシア直行便を利用した。

和家具の卸屋が輸入家具で成功しない理由

今回の訪問では兵庫尼崎のTAM社を初めて訪問した。日本の家具を専門に卸販売をしている会社だ。福岡のKT社の社長と一緒にTAM社の専務がバレンシアを訪問されたのが縁であった。

日本の家具しか扱ったことのない卸屋がヨーロッパの輸入家具を仕入れて小売販売して行くのは容易ではない。先ず、その為には社員を教育する必要がある。日本の家具を売るような売り方では輸入家具は売れない。つくりが日本の家具のように几帳面にはできていないからだ。日本の高級家具だと引き出しを一旦出して、底板を上にして入れてもおさまる。それだけ精工で几帳面にできている。

ところが、ヨーロッパの高級家具を同じようにしても引き出しは中に入らない。しかし、ヨーロッパの家具は象嵌や色の出し方が日本では真似できない。この違いを十分に理解した上で販売をやらないと小売業者を説得できないということ。それが日本家具しか扱ったことのない卸屋の営業マンではできない。先ず、本人自身が売るのに自信を持って売れないからである。家具のつくりを気にするからである。家具もファッションだという感性が営業マンに必要なのである。

文・白石 和幸/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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