日本の気温は、100年で約1.24度の割合で上昇しています(気象庁調べ)。1990年以降は猛暑を通り越した酷暑の日も急増し、エアコンは必需品となりました。エアコンの買い換えのタイミングとしては、マイホーム購入時や引っ越しをしたとき、故障した際ですが、ここでは意外と難しい「畳数選び」について解説します。

目次
「エアコン選びなんて簡単!」という思い込みは禁物
エアコンのカタログの見方
 ・「畳数のめやす」の意味
 ・能力(kw)の幅が大きいほうがエアコン性能が高い
 ・消費電力(W)は利用時の消費電力
 ・年間の電気代は期間消費電力数を見よう

「エアコン選びなんて簡単!」という思い込みは禁物

エアコンは一度買うと、かなり長く使う住宅設備です。内閣府の調査によると、買い換えまでの平均年数は13.6年(2017年度)。それだけに、ずっと使えるモノをしっかり選びたいところです。エアコン選びで一番大切なことは、「部屋の広さにあったモノを選ぶこと」。しかし、この当たり前のことが難しいのです。ジャストサイズを買ったはずなのに「あれ?合っていない!」ということが起こることも珍しくありません。

部屋の広さよりも小さいタイプを購入してしまうと、パワー不足で冷暖房効率が悪くなります。効率の悪いエアコンだと、帰宅後にスイッチを入れてから部屋を快適な温度にするまでに時間がかかりがちです。

また、大手家電メーカーの公式サイトでは、以下のようなデメリットもあると指摘しています。

  • 常にフルパワーで電気代がかかる
  • エアコンに負担がかかり壊れやすくなることも
  • パワー不足で効きが悪く感じる

参照:エアコンの選び方(部屋の広さ編) | エアコンシェルジュ | エアコン | Panasonic

逆に、部屋の広さよりも大きいタイプを購入してしまうと、少しの時間使っただけで部屋が冷えすぎてしまい、こまめにオフにしなくてはなりません。また、価格も高くなりがちです。

では具体的に、部屋の広さに合ったエアコンを選ぶにはどうしたらいいのでしょうか。

エアコンのカタログの見方

「畳数のめやす」の意味

最適なエアコンの畳数選び〜余裕をもって選ぶべき?ジャストで選ぶべき?
(画像=『RENOSYマガジン』より引用)

エアコン選びのポイントは「畳数」です。たいていの場合、エアコンには「畳数のめやす:11~17畳」といった表記がされています。これを見て「今度、引っ越す部屋は14畳のリビングだからちょうどいいな」と判断される方も多いかもしれません。

しかしこの畳数のめやすは、「11~17畳の範囲なら大丈夫」という意味ではありません。密閉具合がやや低い木造住宅の場合は11畳、密閉具合の高い鉄筋コンクリート造の場合は17畳が適しているということです。つまり、「畳数のめやす:11~17畳用」の表記なら、14畳の木造住宅にはパワーが弱すぎるということになります。

能力(kw)の幅が大きいほうがエアコン性能が高い

最適なエアコンの畳数選び〜余裕をもって選ぶべき?ジャストで選ぶべき?
(画像=『RENOSYマガジン』より引用)

エアコンは動き出しにエネルギーを使い、設定温度になると維持するためにエネルギーを落として調整します。

上記画像では、冷房時の標準パワーが4.0kwで、最大パワーが5.4kw、最低パワーが0.5kwとなっています。

消費電力(W)は利用時の消費電力

最適なエアコンの畳数選び〜余裕をもって選ぶべき?ジャストで選ぶべき?
(画像=『RENOSYマガジン』より引用)

この消費電力(W)は能力(kw)で動いているときの消費電力数を表しています。4.0kwで運転しているときは、750Wの電力を消費しているということです。カッコの中は最小出力運転時と最大出力運転時の電力消費数です。

年間の電気代は期間消費電力数を見よう

最適なエアコンの畳数選び〜余裕をもって選ぶべき?ジャストで選ぶべき?
(画像=『RENOSYマガジン』より引用)

エアコン選びする際は電気代もしっかり見ておきたいものです。これも目安がカタログなどに記載されています。上記画像の「期間消費電力」は1年間に消費するであろう電力量の目安になります。この数値に1kWあたりの電気代をかければ、年間の電気代を計算できます。