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2022年〜2023年は負担調整措置が延長
固定資産税の納税額に間違いを発見したら

2022年〜2023年は負担調整措置が延長

固定資産税の評価替えで、評価額が上がった土地を所有している場合、新型コロナウイルスの影響による措置で、納税額が一気に上がることを防ぐ措置「負担調整措置」が取られています。

課税標準額は2021年は据え置きなので、実際に上がるのは2022年度分からの予定です。

固定資産税の税額アップ、2021年は免れた。2022年以降はどうなる?
(画像=「太田市|固定資産税(土地)の課税標準額の据え置きについて(令和3年度のみ)」をもとに編集部が再作成、『RENOSYマガジン』より引用)

負担調整措置は、評価額に対して前年度の課税標準額の割合が高い土地は、負担が大きいので税負担を引き下げたりする一方で、課税標準額の割合が低い(つまり負担水準が低い)土地については、段階的に税負担を引き上げていくという仕組みです。

住宅地については、2022年以降は負担水準が100%を超える場合には税負担が据え置きもしくは下がり、負担水準が100%未満だった場合には税負担が上昇します。

2021年前半、日本社会では引き続き新型コロナウイルスの影響は大きく続いており、令和4年度の税制改正大綱で固定資産税がどう扱われるか、引き続き注目が必要です。

なお、新型コロナウイルスの影響によって納税が困難な場合には、1年間納税が猶予される制度が利用できる場合があります。東京都の場合には、下記ページをご覧ください。

参照:新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な方に対する猶予制度について | 東京都主税局

固定資産税の納税額に間違いを発見したら

固定資産税は地方税です。国税を申告する際の確定申告のように自分で申告するのではなく、固定資産のある市町村から課税される「賦課(ふか)課税方式」の税金です。納税額が通知されて、それに従って納税する仕組みです。

ただし、100%金額に誤りがないかというとそうでもありません。過徴収金といって、時には多く税金を納めることになる通知が届く場合もあります。その場合には、5年間は遡って返還してもらえます(地方税法 第18条 3)。

誤りに気づくのは、自治体自らの場合と納税者の場合とどちらもあります。地方自治体が誤りに気づいたら、ホームページ上でも公表されています。納税通知書が届いたら、金額まで含めて毎年確認するようにしましょう。疑問点があれば、送付元に連絡してみましょう。

監修: 中井哲也 (中井哲也公認会計士税理士事務所 公認会計士・税理士)

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

提供元・RENOSYマガジン

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