フリーランスが集客するためのポイント
フリーランスが集客するためのポイントをご紹介します。
ポイント1. 信頼関係を築く
集客をして仕事につなげるには、信頼関係を築く必要があります。たとえば以下の内容を相手に知ってもらうことは、信頼を築くために大切です。
- これまでの実績
- どんな思いで仕事に取り組んでいるのか
- どんな人間性なのか
SNSなどコミュニケーションが取りやすいメディアを活用し、積極的に自己開示しましょう。
ポイント2. 口コミが生まれる仕組みを作る
企業の販促と同じように、フリーランスが活動するうえでも「口コミ」が重要です。口コミの増加は、自身の知名度を高め、仕事の獲得に直結するもの。
口コミを増やすには、提供するサービスやコンテンツの質を高めるのが一番ですが、そのほかにも、無料提供やクラウドファンディングの実施があげられます。
コンテンツやサービスを無料提供することで、利用者の口コミが生まれます。また、利用者にヒアリングすることで、よりニーズに沿ったコンテンツへの改善ができるメリットも。
クラウドファンディングとは、インターネット上で公募して不特定多数の人々から少額ずつプロジェクトの資金を調達すること。クラウドファンディングは実績がまだなくとも、思いに共感したユーザーが支援をしてくれやすい特徴があります。ユーザーからの支援にあわせて、SNS等で情報拡散されやすい傾向があり、成功すれば知名度を高めることも可能です。
ポイント3. 認知度を高める
効率良く集客をするには、認知度を高めるのも一つの手段です。ここでいう認知とは、自分の存在だけでなく、提供するサービスやコンテンツの内容までを知ってもらうことを指します。
認知度向上に利用できる概念として「トリプルメディア」があります。トリプルメディアとは、企業や団体がマーケティングを行う上で消費者との接点となりうる媒体を以下の3つに分類したものです。
・ペイドメディア(お金を支払って獲得する広告メディア)
例:テレビやラジオなどのCM、ディスプレイバナーなどのインターネット広告
・アーンドメディア(消費者が起点のメディア)
例:報道機関、出版社、SNSなど、第三者による自主的な情報拡散
・オウンドメディア(自身が所有するメディア)
例:Webサイト、ブログ、パンフレットなど
これらのメディアをフリーランスが活用するメリットや注意点を説明していきます。
ペイドメディア
ペイドメディアとは、掲載費用が必要となる広告メディアのこと。メリットは、自身のサービスやコンテンツを広く宣伝できる点です。さまざまな種類や方法がありますが、たとえばインターネット広告ではGoogle広告やFacebook広告などがあげられます。
広告を掲載するにあたっての一番の課題は、広告費用。コストは広告によってはかなり高額。さらに広告を出しても、瞬間的に新規顧客の獲得へつながるわけではありません。そのため、費用対効果を考え長期的な計画をもったうえで行う必要があるでしょう。
アーンドメディア
アーンドメディアとは、利用ユーザーが起点となり情報拡散するメディアのこと。SNSやブログサービスがこれにあたります。
活用するメリットは、第三者のユーザーが主体となって情報拡散してくれる点。自身のサービスや投稿が話題になればコストをかけずに認知度が高められます。
活用するには、プレスリリースの実施やSNSなどで「ターゲットのライフスタイルを加味した投稿時間の選定」「共有・拡散したいと感じるニーズに合った情報の発信」「ほかのユーザーとの積極的なコミュニケーション」「人が注目する斬新なビジネスアイディアのアピール」が必要です。
しかし、情報が拡散するほど、批判的な意見も集まりやすくなり、トラブルにつながる可能性もあるため注意が必要です。
センセーショナルなコンテンツの影響力とリスク。その情報発信、本当に大丈夫?
オウンドメディア
オウンドメディアとは、Webサイトやブログなど自身の所有するメディアのこと。利用するメリットは下記です。
- 継続的に半自動的な集客ができる
- コストがほぼかからない
- プロとしてのイメージを浸透させられる
- SNSとの連携で相乗効果を生める
運用メディアを人の目に触れさせるためには、Googleなどの検索エンジンやSNSなどからの流入を図る必要があります。たとえば、検索エンジンからの流入を狙う場合は、検索する人のニーズに沿った分かりやすく信頼性の高い記事を執筆する必要があり、膨大な量のWebコンテンツの中から探し出してもらえるにはSEOの技術が必要です。
オウンドメディアのなかでも着手しやすいものとしてブログがあげられます。しかしそれでも労力は大きいため、執筆が好きな人や発信することに意義を感じる人、専門性のある知識を有している人におすすめの手段です。
フリーランス業種別の集客事例
フリーランス業種別の集客事例をご紹介します。
フリーランスWebデザイナーの場合
あるフリーランスWebデザイナーの方は、活動地域と専門分野を絞ったアプローチが集客に効果的だったそうです。
会社として個人へ発注する際に「なぜその人に頼まなければならないのか」が明確でないと契約につながらないため、マルチに仕事をこなせるにもかかわらずあえてアピールするジャンルを絞りました。
ブログではノウハウや専門分野の情報を発信し専門性の高さを訴求したり、問い合わせ前の不安をなくすためによく質問される内容とその回答をまとめたページを作ったりしました。
主な集客方法 | インターネット広告、ブログ作成 |
求められたもの | ・プロとして専門分野の仕事を高品質でこなすこと ・安価に受注できること |
効果的だった施策 | ・ブログでノウハウ・情報コンテンツの発信 ・専門分野を絞りPRする ・活動地域を絞る ・疑問をなくせるようにお問い合わせをまとめる |
フリーランスエンジニア兼プログラミング講師の場合
あるフリーランスエンジニア兼プログラミング講師の方は、SNSで自身の経歴を交えたエンジニアとしての豆知識を投稿しつつ、オンラインセミナーを無料で開催することで自身のエンジニア案件受注ページや自身が運営するプログラミングスクールのホームページへ誘導し集客しています。
その結果、プログラミングスクールの口コミは増加。プログラミングスクールの集客とエンジニアとしての質の信頼につなげています。
主な集客方法 | ブログ作成、SNS運用 |
求められたもの | ・分かりやすく丁寧な指導ができること |
効果的だった施策 | ・オンラインセミナーの無料公開でプログラミングスクールの授業を体験してもらう |
フリーランス編集者・ライターの場合
あるフリーランス編集者・ライターの方は自身でWebメディアを立ち上げ運営し、SNSやブログ、YouTubeへの投稿で自身の経験や持っているマーケティング知識を公開し認知度をあげて集客をしています。
過去の経歴から時事問題に対する意見まで、さまざまな事柄を投稿することで、人間性や知識の幅を広く伝えています。
主な集客方法 | ・SNS運用、ブログ作成、YouTube投稿 |
求められたもの | ・集客を目的とした質の高いライティング技術 |
効果的だった施策 | ・自身の経験談を踏まえた専門技術の無料公開 |
フリーランス美容師の場合
あるフリーランス美容師の方は、得意なジャンルの髪型や技術に絞った投稿で実績を示し、集客しています。また、SNS活動地域周辺のお店とのつながりを持つことで、そのお店からの顧客の流入に成功し新規顧客の獲得に成功しました。
また、SNS上で顧客とコミュニケーションをとることで、長期的な関係を続けています。
主な集客方法 | SNS運用 |
求められたもの | ・丁寧でかつ効率的な技術 ・人間性の相性 |
効果的だった施策 | ・得意分野を絞りSNSに写真を投稿する ・SNSを利用した顧客や活動地域周辺のお店とのつながりを大切にする |
おわりに
今回はフリーランスとして活動していくために知っておくべき、集客のポイントや考え方をご紹介しました。 顧客と長期的に付き合っていくためには、時間をかけて信頼関係を気づいていくことが大切です。
記事を参考にして、自身にあった集客方法をとり、仕事に活かしていただけると嬉しいです。
文・上塚千映子 編集・泉和樹/提供元・Workship MAGAZINE
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