ドン・キホーテで「株主優待」が利用できるようになる。運営会社の株式を100株以上保有していると、ドン・キホーテなどで使える電子マネー「majica」(マジカ)のポイントが2,000円分付与されるという。ドンキのファンにとっては、要チェックの情報だ。
導入する株主優待制度の概要は?
2022年1月、ドン・キホーテを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスが株主優待制度の導入を発表した 。毎年6月末時点もしくは毎年12月末時点で同社の株式を100株以上保有していると、majicaポイントが2,000円分付与される(ちなみに100株は「単元株」と呼ばれ、日本株投資における基本単位である)。
同社は、株主優待制度を導入する目的として「当社株式への投資の魅力を高め、個人投資家様を始めとする、より多くの投資家様に当社株式を中長期的に保有していただくこと」などを挙げている。
そもそも「株主優待制度」とは?
株式投資をしたことがない人は、「株主優待」といわれてもピンとこないかもしれない。株主優待は、ある上場企業の株式を一定数以上保有している株主に贈られる「プレゼント」のようなもので、自社の商品や商品券、割引券などが届く。
この制度は日本独特のものだが、株主優待制度を設けていない上場企業もある。パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは、これまで株主優待制度を設けていなかった。
株主優待には注意点も
株式を100株以上保有しているだけで、年に2回majicaポイントが付与される。これに 魅力を感じる人は少なくないだろう。
しかし企業の株式を保有するということは、株価が下落すると含み損を抱えるということだ。株式投資をしたことがない人は、この点を踏まえて投資してほしい。
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの株価は、2022年1月31日時点で1株1,543円 。100株保有するには15万4,300円が必要だが、買った後株価が10%下がると1万5,430円の含み損を抱えることになる。
つまり、株主優待で年に2回majicaポイントが2,000円分付与されても、タイミングによってはトータルでマイナスになる可能性もあるのだ。株主優待目的で株式を保有する場合でも、その企業の有望性などをしっかり分析するようにしたい。
文・岡本一道(政治経済系ジャーナリスト)
国内・海外の有名メディアでのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会などさまざまなジャンルで多数の解説記事やコラムを執筆。金融専門メディアへの寄稿やニュースメディアのコンサルティングも手掛ける。
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