将来のなくなる職業リストに「外科医」が追加される?
今回の研究によって、難易度が最も高い外科手術の1つである腸の縫い合わせを腹腔鏡手術で行う、自律ロボットが誕生しました。
ロボットに搭載された高度な人工知能と優れた視覚装置は、予測できない動きをする腸の動きに適合してリアルタイムで計画を変更し、人間を上回る鮮やかな縫い合わせを実現したのです。
チームは「自律型ロボットはすべての患者に、正確で迅速な外科手術を提供できるだろう」と述べています。
人間が行う外科手術は、個人の技量によって成否が左右されるのが現状です。
人間には手の震えや体調による集中力の欠如にともなうミスなど、生物であるがゆえに越えられない限界があります。
一方、ロボットにはそのような「生物学的限界」は存在しません。
自律型ロボットが普及すれば外科医のスキルにかかわらず、世界のどこにいても同じような手術を受けることが可能になるでしょう。
またロボットをアップグレードすることで、いつか正確性や作業速度を人間の及ばないレベルにまで到達させられると考えられます。
将来、タクシーやバスが無人化され、2足歩行のお手伝いロボットが人間の代わりに家事や育児をしてくれるような未来では、外科手術も人工知能を搭載したロボットたちが担当するようになっているかもしれません。
参考文献
ROBOT PERFORMS FIRST LAPAROSCOPIC SURGERY WITHOUT HUMAN HELP
元論文
Autonomous robotic laparoscopic surgery for intestinal anastomosis
提供元・ナゾロジー
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