2018年に登場した、15代目となるトヨタ クラウン。トヨタのラインアップの中でも長い歴史を誇るクラウンですが、15代目となるクラウンには走りやスタイリングなどにこだわることはもちろん、コネクティッドカーとしての要素も取り入れ、トヨタの一役を担う上で重要なクルマとして登場しました。
クラウンは新しい時代のクルマとしてどんな進化が遂げられているのでしょうか。今回は15代目トヨタ クラウンと先代モデルの違いをひも解いていきます。
目次
先代クラウンとはグレード編成から車体もパワートレーンもすべて異なる
TNGAから生まれたFRプラットフォーム
先代クラウンとはグレード編成から車体もパワートレーンもすべて異なる

2018年6月に登場した第15世代となる新型クラウン。
このモデルの開発を担当したチーフエンジニアの秋山晃さんは「初代クラウンが誕生した創業期の意志を継承し『日本人の頭と腕で』もう一度、世界を驚かせたい。そんな気概で開発を進めてきました。デザインや走り、コネクティッド…すべての面でお客様にハッとしていただけるクルマに仕上がったと実感しています。」と説明しています。

実のところ15世代となる新型クラウンは、“すべての面でお客様にハッとしていただける”と言うだけあって、プラットフォームからパワートレーンといったハードウェア類がすべて一新されています。
さらに、「挑戦と革新を続ける初代コネクティッドカー」と謳うように、先進のコネクティッド機能も積極的に採用されているのも特徴です。これも当然、先代モデルとの大きな違いとなります。

また、グレード編成が変化したのもトピックのひとつ。これまでのクラウンは、スポーティーな「アスリート」と、トラディショナルな雰囲気の「ロイヤル」、そして一段階ステータスを高めた「マジェスタ」という3グレード編成となっていました。
しかも、3グレードはそれぞれ専用のエクステリアが用意されているだけでなく、マジェスタはボディ寸法も変更されているほど大きな違いがありました。ところが15世代目となる新型では、そうした区分が取り払われ、エクステリアデザインは1種類だけに変更されました。
TNGAから生まれたFRプラットフォーム

15世代の新型クラウンに採用されたプラットフォームは、新世代のTNGAのFRプラットフォームです。現行のプリウスやカムリなどに採用されているTNGAのFFプラットフォームと同じ思想で生まれた最新のプラットフォームとなります。
パワートレーンをより低い位置に配置して低重心化を図ると共に、フードやフェンダーにアルミ材を採用するなどして、前後重量バランスを最適化しています。サスペンション方式は、フロントがハイマウント方式のマルチリンク、リアにもマルチリンクを採用。
フロントにダブルウィッシュボーンとリアにマルチリンクであった先代から、フロントのサスペンション方式が変更となっています。