退職理由の書き方の具体例

会社都合退職はその理由がはっきりしているので、その旨を書くだけですが、自己都合の場合はどのような書き方が良いのでしょうか。実際に退職理由の具体的な書き方をまとめているので参考にしてください。
退職理由の書き方①合わない仕事が理由の場合

作業内容が自分に合っておらず退職する場合には「飽き性」と思われないような書き方をしてください。合わない仕事をそのまま続けることは、自分だけでなく会社にもメリットはありません。
これまでも合わないながら精一杯やってきた、という努力を伝えつつ、自分に合った職場に転職するなどを伝えましょう。
単に仕事が合わない、と伝えるだけでは「もう少し続けることで考えが変わる」など、引き止められることもあるため、「これがやりたいから」とポジティブな理由も付け加えるとベストです。
【具体例】

例文①:尽力を尽くしましたが、業務内容が自分に合わず、このまま勤務しても会社へ損害を生じさせる可能性もあり、退職を願いました。
例文②:現在の職種とは異なる分野にチャレンジしたいと考え、退職を決意することにいたしました。
退職理由の書き方②家庭の事情が理由の場合

介護や引っ越し、実家の家業を継ぐなど家庭の事情で退職する場合は、その理由を明確にする必要はありませんが、書けるのであれば書いておくと会社側も納得でき、引き止められることも少なくなるでしょう。
【具体例】

例文①:両親が高齢のため家業を継ぐことになり、誠に勝手ではございますが退職したく存じます。
例文②:(介護、パートナーの転勤などで)転居することとなりました。それに伴い退職を願い出ます。
例文③:家庭の事情で仕事を続けることが困難となりました。詳細はプライベートなことのため明確にはできませんが、何卒ご理解お願いします。
退職理由の書き方③自分の病気が理由の場合

病気により仕事をすることが困難な場合は、働きながらの回復ができない、症状によって通勤が難しいなどを伝えましょう。
どのような病気なのか、どんな症状なのか聞かれる場合や、診断書の提出が必要になる場合もあるので、嘘の申告は避けてください。
【具体例】

例文①:体調不良により通院しておりましたが、症状が改善されないためしばらく療養したく、退職という形を取らせていただきます。
例文②:病気のため勤務続行することが不可能となりましたので退職を希望致します。
退職理由の書き方④人間関係が理由の場合

人間関係が理由の場合は、職場の人と反りが合わないというものだけでなく、パワハラやセクハラなどが原因になることもあります。
しかし退職届に「パワハラ・セクハラがあった」という理由は明確にしにくく、そのまま伝えれば円満退職できない可能性も出てきます。パワハラの場合は会話を録音する、タイムカードをチェックするなど証拠をまとめて、会社都合の退職になるようにしましょう。
また、反りが合わないことを理由にすれば「部署移動するので」と引き止められる場合もあるため、書き方には注意してください。
【具体例】

例文①:前の職場では個人での業務で、チームを組んで仕事をすることがありませんでした。そのため他の方と反りが合わず、業務に支障をきたすため、退職を願います。
例文②:(パワハラによる)耐え難い苦痛のため退職致します。
例文③:上司との関係がうまくいかないため、退職致します。
退職理由の書き方⑤低い給料が理由の場合

給料が低く、このままでは生活が厳しくなる場合の退職理由の書き方でもっとも無難なものが「一身上の都合」です。
しかしそれ以外の書き方として、「給料が低い」ということを、もう少し良い感じにすることは可能なので、具体例を紹介します。
【具体例】

例文①:やりがいのあった職場ですが、新たなことに挑戦したいため、退職を願います。
例文②:人事評価制度の整った職場で、より高みを目指すため退職を希望します。
例文③:家族が増え、現在の給料では生活が苦しくなるため、勝手ではありますが退職させていただきます。
退職理由の書き方⑥結婚や妊娠が理由の場合

結婚の場合は相手の都合で転居することも多く、妊娠は出産や育児があるため、比較的退職がスムーズに受け入れられることが多くなっているため、そのまま伝えても問題ありません。
【具体例】

例文①:私事ではありますが、この度結婚することになりました。パートナーの都合上転居するため、突然ではございますが退職を願い出ます。
例文②:私事で恐縮ですが、この度入籍することとなりました。式を上げる予定はありませんが、相手の仕事の都合で退職させていただきたいと想います。
例文③:妊娠・出産のため退職させていただきます。
退職理由の書き方の注意点

退職理由は人によって様々です。しかしどんな理由があっても、正直に書かなければいけない、という決まりはありません。しかしスムーズに、円満退職するためには、書き方にも注意が必要です。
注意点①ネガティブな内容は避ける

「給料が安い」「ブラック企業」「人間関係が最悪」など、ネガティブな内容は避けるようにしてください。職場環境に不満があって辞める場合でも、悪口のような理由ではトラブルを招く原因にもなります。
どんなにネガティブな理由でも、それをそのまま書くのではなく、ポジティブな言い方に変える、今後のために前向きに辞める理由を使うことで、どちらも嫌な気持ちにならず円満退職に繋がります。
注意点②自分の落ち度を伝える

会社側に不満があっても、できるだけ「自分に落ち度があった」ことを伝えたうえで退職しましょう。「辞めるのだから」と一方的な不満ばかりをぶつけても、最悪の場合労働問題に発展し、スムーズに退職できなくなる可能性もあります。「立つ鳥跡を濁さず」の精神で、「尽力を尽くしましたが」「努力及ばず」など、自分にも落ち度があったことを書くようにすれば、円満に退職できるようになります。