トレーニングはできる限り定期的に続けた方がいいというのはよく知られている。しかし始めたものの、しばらくすると「面倒くさい」と感じ、モチベーションが下がって三日坊主になってしまう……という人もいるのではないだろか。そういった時に、自らを奮い立たせ筋トレを習慣化するにはどうしたらいいのか。トレーニングのモチベーションを上げるための方法を紹介する。

モチベーションは科学的にアップすることができる

モチベーションは、どうしても「やる気」と捉えられ、根性論になってしまうことが多い。しかし、実は、モチベーションというのは、多くの研究がなされており、さまざまな理論があるのだ。

たとえば、

  • 「見える化」によってモチベーションを管理する「テイラーの科学的管理法」
  • 「人間関係」でやる気に関係するとされている「ホーソンの実験」
  • 設定した目標自体がモチベーションを決定するとされる「目標設定理論」

などだ。ここでは各理論の詳細は割愛するが、モチベーションというのは、ある程度は科学的に上げることが可能と言えるだろう。それでは具体的に「筋トレのやる気がでない……」という時は、どういった行動が有効なのか。

筋トレのモチベーションを上げるための具体的な方法5選

次からは背景にある理論を踏まえて解説していきたい。

オールアウトになるまで無理せず、できる目標設定をする

筋トレに行けば、その日はへとへとになるまでトレーニングをしなければならないと思っていないだろうか。もしかすると、あなたのモチベーションが上がらないのは、そういった、達成不可能な目標を掲げているからかもしれない。

ロックとレイサムの目標設定理論では、人がモチベーションを上げることができるのは、目標が達成可能なものであり、具体的であり、そして、自らがコミットしたものであるときに、最も動機づけがされると説明されています。つまり、「毎回へとへとになるまでやる」という目標より、「2種目でいいからやる」ということを決めて取り組む方が、モチベーションを上げることができるのです。目標を立てる場合は、できるだけ実現可能性の高い目標を設定しましょう。

筋トレ仲間を作る

筋トレは究極のところ、自分との闘いだ。しかし人は、他人に見られているという意識があると、モチベーションが上がるということも知られている。

これはホーソン効果とも呼ばれ、他人から注目を浴びることで、相手の期待に応えたいという心理が生まれ、結果、良い結果を出すということがある。筋トレも、自分ひとりでなく、一緒に頑張る仲間を作ることで、互いにモチベーションを上げていくことができるのだ。

客観的・定量的に管理を行う

自分の身体というのは日々見ていると、「変わった」という感触を得るのは難しいかもしれない。そのために有効なのが、「客観的・定量的」に身体をモニタリングすることだ。

テイラーが行った科学的管理では、タスクを明確にし、そして、その上で、タスクが達成できたかどうかを定量的にモニタリングすることで、人を評価していきました。そうすることで、「出来たこと」が明確になり、モチベーションが向上するのです。筋トレにおいても、定量的に自分の身体をモニタリングし、「できたこと」「変わったこと」を明確にすることが、モチベーションの向上につながるだろう。

トレーニーたちの動画や画像を見る

今、自分の身体を変えたくてトレーニングしているのであれば、トレーニーたちの動画や画像を見ることが、モチベーションを上げることになるだろう。

これは「期待理論」とも呼ばれ、人のモチベーションは、「努力」×「成果」×「魅力」で決まるという理論だ。この、トレーニーたちの引き締まった身体は、期待理論の「成果」と「魅力」に結びつきます。引き締まった身体を見て、「こういう身体になりたい」と思うことで、自分のモチベーションを上げることが可能なのです。

BCAAなど、プレトレーニングのドリンクを飲んでみる

どうしてもトレーニングに行きたくないときは、思い切って、BCAAなどの、トレーニング前に飲むドリンクを飲んでみたら、気持ちが変わるかもしれない。

これは「スモールスタート」と言って、大きな目標を描くよりも、まずは小さなことをやってみる、ということが成功への一歩につながる、という理論だ。最初の一歩のハードルを上げるより、小さな一歩を踏み出せば、次の一歩も踏み出すことができるというもの。筋トレにおいても、まずドリンクを飲むなどの小さな一歩を踏み出せば、トレーニングしようという気になるかもしれないだろう。

モチベーションとは上手に付き合ってトレーニングを習慣化

筋トレの必要性を感じていても、「ジムに行くまでが辛い……」という人は大勢いるだろう。そういった状況を打破し、モチベーションコントロールができれば、トレーニングも続き、習慣とすることができるようになるだろう。モチベーションの理論を知って、うまくトレーニングに生かすことで、楽しく、効果的にトレーニングを行ってみてはどうだろうか。

文・MONEY TIMES編集部
 

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