つみたてNISAの年間投資枠は40万円だ。毎月積立が基本だが、特定の月に一定額をまとめて積み立てたり積立の頻度を変更したりすることもできる。柔軟な掛金の設定変更がしたい人は、ネット証券大手のSBI証券と楽天証券が便利だ。

つみたてNISAの掛金変更はネット証券が便利

つみたてNISAは、制度として投資対象商品や投資枠が決まっているため、各社で差が生じにくい。投資方法についても、毎月一定金額の積立が基本だが、ネット証券では柔軟な設定ができる。

ネット証券はつみたてNISAの月の最大掛金額が多い

つみたてNISAの年間投資枠は40万円だが、月々の投資上限額は金融機関によって異なる。計算上は3万3,333円が上限だが、金融機関によっては3万3,000円までにしているところもある。

つみたてNISAは最長20年という長期間非課税で運用できる制度であり、無理がなければ投資枠は最大限活用したい。上限額まで投資したい人はネット証券を利用するのがいいだろう。ネット証券では、月々の最大掛金額が3万3,333円までとなっているところが多い。掛金を引き下げたい場合もネットで簡単に変更できる。

ネット証券はつみたてNISAの積立頻度の選択肢が多い

掛金の積立頻度もネット証券と対面型金融機関とで異なる。基本は毎月積立だが、ネット証券では毎日、毎週、毎月から選べるところがある。大手ネット証券のうち、毎月、毎週、毎日のすべてを選択できるのはSBI証券、毎月と毎日を選択できるのは楽天証券だ。

より細かく積立をしたい人とっては積立頻度の選択肢が多いほうがいいが、積立頻度によるリターンの差はほとんどないという調査結果もある。積立頻度の柔軟性は、細かい顧客要望に応えようとした結果だろう。ただし楽天銀行口座と楽天証券口座を持っている人が毎日積立をする場合は、明確なメリットがある。

楽天銀行には「ハッピープログラム」という取引内容や口座残高によって会員ステージが上がっていく仕組みがある。ステージが上がるとATMや振込手数料が無料になったり、楽天ポイントの獲得倍率が上がったりする特典がある。つみたてNISAの取引件数も会員ステージの判定基準に含まれるので、毎日積立を選択するだけで会員ステージを効率良く上げることができるのだ。つみたてNISAによってATMなどの手数料無料の回数が増えるのは魅力的だ。

SBI証券と楽天証券はつみたてNISAの投資枠を全額使い切れる

ネット証券で毎日積立を設定すると掛金の上限金額は1,619円になる。この上限額で毎日積立をした場合、つみたてNISAの投資可能枠はわずかだが余ってしまう。しかしSBI証券と楽天証券では、この余った投資可能枠を使い切ることができる。SBI証券には「NISA枠ぎりぎり注文」、楽天証券には「増額設定」という掛金の設定方法があり、これらを利用することできれいに投資可能枠が使い切れるのだ。

他の金融機関でも、ボーナス設定を利用して年初から開始すれば投資枠は使い切れるが、年の途中から開始した場合や毎日積立に設定した場合は使い切れないことがある。そこまで細かいことは気にしないという人もいるだろうが、非課税投資枠をフル活用したい人は利用するといいだろう。

つみたてNISAは自分にとって利用しやすい金融機関を選ぶ

ネット証券のつみたてNISAは細かい設定ができるのがメリットだ。商品数も豊富で、あらゆる顧客に対応できる体制を整えている。しかし設定は自分でしなければならないので、細かいことは任せたいという人には向いていない。

その場合はネット証券以外の金融機関を利用するといいだろう。つみたてNISAの制度自体はどこの金融機関でも同じであり、商品の基準も定められている。投資金額や選ぶ商品タイプなどが同じであれば大きな差は出にくい。つみたてNISAは長期間の運用を行っていくため、自分にとって利用しやすい金融機関を選ぶようにしよう。

実際につみたてNISAを始めてみる

積立コースは毎日・毎週・毎月の3種類、NISA枠ぎりぎり注文で投資可能枠を使い切れる
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投資信託の保有だけで楽天ポイントが貯まる、貯まったポイントで積立投資も可能
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取り扱い銘柄130以上、投信の提案から購入・運用まですべてができるアプリが便利
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毎月100円から積立可能、通常の現物株式の取引手数料が最大5%割引になる
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つみたてNISAで投資信託を保有するだけでポイントが貯まりさまざまな特典と交換可能
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國村功志
執筆・國村功志
大手証券会社で株式・債券・投資信託などの金融商品販売に携わる。その後、ファイナンシャルプランナーの養成団体やFP事務所を経て、現在は資産形成FPとして活動。個人の資産運用経験も活かし、金融機関や一般の人向けに毎月セミナーも開催。CFP®、証券外務員一種保有。
大手証券会社で株式・債券・投資信託などの金融商品販売に携わる。その後、ファイナンシャルプランナーの養成団体やFP事務所を経て、現在は資産形成FPとして活動。個人の資産運用経験も活かし、金融機関や一般の人向けに毎月セミナーも行っている。CFP®、証券外務員一種保有。

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