証券会社のレーティングは投資の参考になるのか?注目のアナリストは?

2019.8.15
INVESTMENT
(写真=violetkaipa/Shutterstock.com)
(写真=violetkaipa/Shutterstock.com)
証券会社のレーティングは個人投資家にとって有益な情報となり得る。すべてのアナリストのレポートに目を通すことは難しいが、ネット証券などでは手軽に情報を取得できるので賢く活用したい。一方で、レーティングを投資の参考にするうえでは注意も必要だ。

証券会社のレーティングは個人投資家が参考にできる判断材料

レーティングとは、主に証券会社のアナリストが投資の判断材料として提供する銘柄ごとの「格付け」のことだ。一般的にその銘柄の騰落を予想するもので、レーティングの表し方は提供する証券会社によって異なる。「買い・中立・売り」といった表示方法もあれば、数字5段階で表すところもある。

対象とする期間やどの程度の上昇・下落の予想を表しているのかも証券会社によって変わるので比較も難しい。とはいえ、情報量で金融機関に劣る個人投資家にとっては投資判断の参考の一つにできるものでもある。

証券会社のレーティングが株価を動かすわけではない

レーティングを投資の参考にする際には、レーティングそのものが株価を動かしているわけではないということに注意したい。レーティングの変更によって短期的に株価が上下することもあるが、その判断をする証券会社のアナリストは企業業績など本質的な部分を見て決めるのが一般的だ。レーティングが変更されても実態が伴わなければ、株価に対する影響は限定的である可能性が高いと言えるだろう。

評価の高い証券会社やアナリストのレーティングは要注目

レーティングによる推奨銘柄のパフォーマンスがよいと、そのアナリストはマーケットから注目されやすくなる。著名なアナリストのレーティングは株価への影響度も大きくなることがあり、個人投資家も注目しておいたほうがいいだろう。

トムソン・ロイターは、アナリストごとのレーティングの信頼性などを見て、毎年独自のランキングを発表している。ランキングは推奨銘柄のパフォーマンスに基づく「銘柄選定部門」と収益予想の正確性による「収益予想部門」に分かれている。

2018年で総合1位に輝いたのは、銘柄選定部門ではみずほ証券の佐藤和佳子氏、収益予想部門では野村證券の和田木哲也氏だった。証券会社ごとの評価も行なっており、野村證券、大和証券、SMBC日興証券の順に国内大手3社がランクインしている。業種ごとに1位のアナリストも発表されているため、気になるようなら確認してみてはいかがだろうか。

ネット証券によっては各社のレーティング情報の平均値を簡単に確認できる

アナリストのレーティングは個人投資家にとって参考になる情報だが、1人ひとりの評価結果を確認するのは大変なことでもある。一部のネット証券などでは各アナリストの評価をまとめた「コンセンサスレーティング」と呼ばれる平均値が提供されている。手軽に投資情報を取得するために活用してみてもいいかもしれない。

3ヵ月前や1週間前などからのレーティング推移を確認することもでき、アナリストの評価を時系列で追うといったことも可能だ。証券会社によってレーティングに関する情報の提供方法や内容は異なるため、自分が利用しやすいものを選んで効率的に取得するといいだろう。

証券会社のレーティングはあくまで参考程度に留める

レーティングは投資の判断材料として役立つ情報なのは確かだが、信じすぎるのは気をつけたほうがいい。アナリストがレーティングを発表するには根拠が必要であり、投資のプロである機関投資家などはそうした情報に早くから目をつけている可能性もある。レーティング発表直後に投資をしても、既に株価に織り込まれていることも考えられるだろう。

個人投資家はレーティングをあくまで参考に留め、最終的には自分の投資基準を軸に判断できるようにしておきたい。

文・國村功志(資産形成FP)
 

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