6月11~15日の東京株式市場は一進一退の展開となった。この週は日経平均株価で2万3000円付近に上昇する場面も見られたが、同水準では利益確定の売りが圧力となり反落した。とはいえ大きく崩れる地合いでもなさそうで、15日終値は前週末比157円25銭高の2万2851円75銭で取引を終了した。しばらくは2万2000円台後半で一進一退となりそうな雲行きだ。

5銘柄が「25日移動平均かい離率」で+30%超える

それでは、今回は東証マザーズ市場の「25日移動平均からの高かい離率」ランキングをみていこう。

(1)アドベンチャー <6030> 2万6800円 +44.11%
(2)エヌ・ピー・シー <6255> 438円 +38.89%
(3)ALBERT <3906> 6760円 +36.58%
(4)ソネット・メディア・ネットワークス <6185> 4695円 +32.44
(5)AppBank <6177> 1224円 +30.85%
(6)エムビーエス <1401> 1307円 +29.86%
(7)アルファポリス <9467> 5610円 +28.37%
(8)弁護士ドットコム <6027> 2652円 +26.41
(9)すららネット <3998> 9820円 +25.41%
(10)アセンテック <3565> 3355円 +24.01%

※銘柄、証券コード、15日終値、かい離率の順。

上記ランキングを業種別でみると、サービス業が4銘柄と最多だった。次いで情報・通信業が3銘柄、他は機械、建設、卸売業が各1銘柄となっている。

エヌピーシー、「太陽光発電」関連で急伸

今回は上記ランキングからエヌピーシー、アドベンチャー、エムビーエスの3銘柄を取り上げたい。

エヌピーシーは東京都台東区に本社を置く、太陽電池の後工程向け装置の大手。

先週15日、NHKが「ソフトバンクグループがインドでの太陽光発電事業に巨額の投資をする方針を固めた」「インド政府に対して6~10兆円規模の投資を提案し、最終的な調整を進めている」と報じた。この報道を手掛かりに株式市場でも「太陽光発電」関連銘柄が軒並み買われる展開となった。太陽電池の後工程向け装置を扱うエヌピーシー株にも連想買いが入ってストップ高を記録、「25日移動平均かい離率」は+38.89%に達し、今回のランキングで2位となった。

なお、同日の株式市場では ソフトバンクグループ <9984> のほか、那須電機鉄工 <5922> や田淵電機 <6624> 、コンテック <6639> 、山洋電気 <6516> 、ステラ ケミファ <4109> も「太陽光発電」関連銘柄として人気化している。

アドベンチャー、株式分割・TET買収等を好感

アドベンチャーは航空券の予約サイト「スカイチケット」を運営する企業。東京都渋谷区に本社を置く。

6月5日、アドベンチャーは香港エクスプレスの航空券予約システムと航空券におけるAPIでの情報連携および代理店契約を締結したことを明らかにした。また、先週13日には1株を3株とする株式分割に加え、大阪の旅行業者代理業TETの完全子会社化も発表している。TETは日本航空の認可代理店として国内線の仕入れに強みがあり、株式市場では今回の子会社化で「スカイチケット」の事業拡大への期待が高まったようだ。ちなみに、TETの買収額は2億8000万円である。

上記を手掛かりにアドベンチャー株の「25日移動平均かい離率」は+44.11%に達し、今回のランキングでTOPとなった。

エムビーエス、テレビでの製品紹介を受け人気化

エムビーエスは研磨と特殊コーティング剤による外装・内装リフォームを扱う建設会社。

6月7日、民放の経済ニュース番組でエムビーエスのガラス繊維を使った製品が取り上げられたことが株式市場で買い手掛かりとなり、一時ストップ高を記録する急伸となった。その後、利益確定の売りに押される場面も見られたが、下値での買い意欲も強く高値波乱が続いている。

文・ZUU online 編集部
 

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