一定金額内での投資による利益が非課税となるNISAには3種類の制度があり、中でも2018年1月に新設された「つみたてNISA」は特に40代に人気がある。リスク分散が特徴の投資信託に投資対象が限られているため安定性に定評があるが、デメリットもある。

そもそもつみたてNISAとは?

NISAには「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3種類があり、つみたてNISAは特に少額からの長期積立に向いた制度だ。投資可能な商品は一定の投資信託で、年間40万円まで購入でき、非課税期間は20年に及ぶ。

金融庁が公表している「NISA口座の利用状況調査」(2018年9月末時点)によると、つみたてNISAの口座数は87万5,658口座で、このうち40代は22万6,528口座で全体の25.9%と最も多い。

少額を長期的に積み立てるという特徴から、老後の生活資金の形成のために始める40代が多いことがわかる。分配金を毎月受け取る毎月分配型ではなく、利益が再投資されることで複利効果を期待できることも、人気を後押ししている。

ただ、いいことずくめに見えるつみたてNISAにも、投資信託の購入にも、それぞれデメリットがある。つみたてNISAを開始するなら、こうしたデメリットも必ず確認しておきたい。

デメリット1…「損益通算」ができない

3種類のNISAは、いずれも一定投資額の枠内での利益が非課税になるが、NISA口座での取引で発生した損益がほかの一般口座での損益と通算することができない。

一般口座の場合、A口座で20万円の利益、B口座で10万円の損失を出した場合、損益通算によって課税対象利益は10万円になる。投資信託の利益にかかる税率は20.315%であり、A口座の20万円の利益には本来4万630円が課税されるが、損益通算によって納税額は2万315円に抑えることができる。

ここで、この2つの口座のうちB口座がつみたてNISAの口座だった場合を考えてみよう。

つみたてNISA口座の場合はほかの一般口座などと損益通算できないため、B口座(つみたてNISA口座)で10万円の損失を出したとしても、A口座の利益からその額を差し引けない。よってA口座の利益に対する課税額4万630万円がそのまま納税額となり、先ほどのケースより納税負担が大きくなる。

デメリット2…「繰越控除」ができない

NISA口座では、「繰越控除」ができないこともデメリットの一つだ。

一般口座などにおいて投資信託で損失があった場合、その金額は最大3年間繰り越すことができる。たとえば1年目に20万円の損失を出した場合、2年目で20万円の利益を出したとしても1年目の損失額で相殺され、課税対象額は0円となる。

NISAではこの制度が適用されないため、元本割れで損失を出しても翌年以降には繰り越せない。

デメリット3…つみたてNISAにおける投資信託には「元本割れ」の可能性がある

つみたてNISAにおいて投資が可能な「公募株式投資信託」と「ETF」(上場投資信託)は、元本が変動するタイプの金融商品だ。元本が変動するということは、運用している最中に元本割れを起こすこともある。元本が確保されている保険や定期預金にはないリスクがある。

2018年に資産運用会社大手のアセットマネジメントOneが新たに元本確保型の投資信託を設定して話題になったが、つみたてNISAの対象商品159本(2018年10月31日時点)には含まれていない。今のところつみたてNISAでは、どの投資信託を購入しても元本割れの可能性があることは考慮しておくべきだ。

つみたてNISAの口座数は右肩上がりに増えている

このほかにも、非課税期間が最大20年と期限付きであることや、投資対象となる金融商品が一定の投資信託に限定されていることから、投資対象を幅広く選べないことをデメリットと考える人もいる。

しかし、こうしたデメリットを補うメリットが十分あると考え、つみたてNISAを実際に始める人は多い。事実、国内のつみたてNISA口座数は右肩上がりを続けており、2018年9月末時点では前四半期比で27.2%も増加している。

ただし、投資はあくまで自己責任だ。メリット・デメリットを十分検討し、つみたてNISAを始めるかどうかを決めよう。

文・岡本一道(金融・経済ジャーナリスト)

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