2020年に「MaaS」の本命企業が日本上陸?話題のプラットフォームの基本や動向をわかりやすく解説

2019.8.9
FINANCE
(写真=Zapp2Photo/Shutterstock.com)
(写真=Zapp2Photo/Shutterstock.com)
近年、MaaS(マース)に参入する企業が増加。自動車メーカーやIT企業、通信会社など様々な企業が新たな事業を打ち出し、提携するパートナーを探している。今回はその各社の取り組みについて紹介する。

今注目される「MaaS」――あらゆる移動手段がパッケージ化されて利用できる

MaaSとはMobility-as-a-Serviceの略語で、「サービスとしてのモビリティ」を意味する。これは、自家用車以外の各移動手段を“1つのサービス”と考える概念だ。

コンセプトはシンプルで、タクシーや電車、飛行機など多種多様な交通手段の情報などをプラットフォームに集約。それを一つのシステムとして、ユーザーがスマートフォンなどで利用することだ。自動運転技術の実用化が進み、多種多様なモビリティに活用されれば、MaaSを使用してより効率的に移動をすることができるようになる。

経済的な影響も大きく、成長が期待できるとあって様々な業界から企業が参入している。今後、MaaSは大きな発展を遂げる可能性が高いと注目されているのだ。

2020年には最先端サービスが日本に上陸?「MaaS」に参入する各社動向

世界初のMaaSプラットフォームである「Whim」は2017年11月にフィンランドのヘルシンキで本格的にサービスを開始した。アプリ上で行き先を入力すると電車やバス、タクシーなど様々な移動手段から最適な経路を検索。予約や決済までアプリ上で完結できる。

Whimは現在も世界規模で拡大を続けており、今後は日本でもサービスが提供される可能性もある。2020年には50都市でのサービス展開を目指しているという。

海外と比べて日本は取り組みが遅れているが、MaaSの導入に取り組んでいる企業もある。

JR東日本と東急電鉄は2019年4月から伊豆の地域を対象に「観光型 MaaS」の実証実験として専用アプリ「Izuko」を試験的に導入した。このアプリでは、駅から観光地や宿泊地といった目的地への移動手段を予約・決済できる。経路検索を行うと公共交通やタクシー、レンタカー、レンタサイクルなど様々な移動手段が表示される。

また、東伊豆と中伊豆地域の電車、バス、オンデマンド交通で利用可能な「デジタルフリーパス」が備わり、アプリ画面を見せるだけで自由に乗り降り可能。さらに、いくつかの観光施設では割引特典も受けられる。

鉄道会社が関係するアプリでは、他にもJR東日本と日立製作所と共同開発したMaaSのプラットフォームアプリ「Ringo Pass」や、西日本鉄道とトヨタ自動車による「my route」などが実証実験されている。

また、通信業界からはKDDIとナビタイムジャパンが提携して参入した。必要なシステムを共同で開発し、自治体などのMaaSを支援。また、両社が保有する通信やビッグデータを利用し、新たなビジネスの開発を試みる。

IT業界から参入する日本ユニシスは、京阪バスとタッグを組んだ。日本ユニシスが持つ次世代型モビリティに関する技術や知見と、京阪バスの知識・経験を融合。MaaSによって滋賀県大津市の経済活性化を目指す。

このようにMaaSに新規参入する企業が続々と登場。今後はAIやIoT技術の発展などによってMaaSに関わる企業は増加すると考えられる。

「MaaS」が発展するには異なる業種とのコラボが必須

モビリティによるスムーズな移動には、1つのプラットフォームにどれだけ多くの情報を載せられるかが重要だ。そのため、どの企業と連携するかがポイントだ。

例えば、トヨタ自動車と西日本鉄道。1つのプラットフォームに自動車や鉄道、自転車などの情報を集められるので、ユーザーは最適な移動方法を選択できる。

さらに、企業が保有するモビリティ関連情報は、企業のIT化の遅れによりデジタル化されていない部分がある。そのため、モビリティ関連情報のデジタル化やオープン化、また個人情報の保護などが急務となる。未活用のデータを利用されれば、MaaS分野で新たなビジネスが誕生する可能性もある。

また、自治体や地元企業などが積極的に参入することもMaaS発展のカギとなる。モビリティに求められるものや課題は、地域やユーザーによって多様だからだ。

MaaSは異なる産業を掛け合わせた新しいサービス。移動手段だけでなく、買い物や観光、エンタメなどと組み合わさって、今後も様々なビジネスチャンスが生まれるはずだ。

文・MONEY TIMES編集部
 

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