iDeCo(イデコ)を投資初心者が始めるときの注意点とは

2019.4.17
FINANCE
(写真=JeJai Images/Shutterstock.com)
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iDeCo(イデコ)は節税効果のある個人年金積立制度のこと。さまざまな非課税効果が期待できるうえ、ほとんどの現役世代が加入できるとあって注目を集めている。メリットばかりが強調されがちだが、投資初心者には注意点もある。

iDeCo(イデコ)は投資初心者にとって銘柄選びがもっとも難しい

iDeCo(イデコ)も公的年金のように掛金を払いさえすれば、勝手に運用してもらえるものだと考えている人は多いのではないだろうか。しかし実際には金融商品を自分で選んで売買する仕組みになっている。証券会社を選ぶのも、拠出額を決めて配分するのも、どのような商品に投資し、いつ売却するのかを決めるのも自分なのだ。

初心者が最初につまずくポイントが銘柄選びだ。NISA(ニーサ)ほどではないにせよ、iDeCo(イデコ)対象商品には定期預金や投資信託、保険商品などの金融商品が含まれるからだ。投資信託には国内株式中心、海外株式中心、国内外株式債券バランス型などさまざまなタイプがあり、その中から自分に適した銘柄を選ぶ必要がある。この「銘柄選び」が初心者にはもっとも難しいのだ。

iDeCo(イデコ)では加入者が運用指図をしないと金融機関が勝手に買い付ける

3ヵ月以内に運用指示をする必要がある

複雑な口座開設の手続きが完了し、そのままにしている人も多いのではないだろうか。しかし掛金の納付を開始してからどの商品をいくら買うといった「運用指図」をしない場合、自動的に金融機関が指定した商品を購入してしまうことはあまり知られていない。放っておくと銀行や証券会社が勝手に商品を買い付けてしまうのだ。

具体的には最初の掛金納付から3ヵ月後に「このままだとこちらで指定した商品を買いますよ」といった通知が来る。通知から2週間たっても何の指示もない場合は、金融機関が定めた金融商品を自動的に買い付けする。

これは「指定運用方法」という法律的なルールに基づいている。加入者に明確な意思表示がない場合には、金融機関の決定にもかかわらず加入者が自分で運用指図したものとみなされる。

リスク商品である投資信託を指定する金融期間も増えている

どの金融商品を買い付けるかは金融機関ごとに決められており、国民年金基金連合会に届け出られている。当初は初期設定商品として定期預金が指定されてことが多かったが、最近ではリスク商品である投資信託を指定している金融機関も増えてきている。

たとえばSBI証券では「あおぞらDC定期(1年)」という定期預金だ。りそな銀行では2018年5月から指定運用方法に「ターゲットイヤー型ファンド」を採用すると発表した。ターゲットイヤー型投信とは運用のゴールになる年を設定し、ゴールまで期間がある場合はリスクを高めに設定し高いリターンを目指すが、ゴールが近づいてくるとリスクを回避するタイプの投資信託だ。

他にもマネックス証券の「マネックス資産設計ファンド」、さわかみ投信株式会社の「さわかみファンド」など自社商品を設定しているところも多い。お堅いイメージのあるゆうちょ銀行でも「野村資産設計ファンド(DC)」という投資信託を指定している。

このようにiDeCo(イデコ)は自身で買い付け指示をしないと、知らない間に定期預金や投資信託を購入していることになる点には、十分に留意する必要がある。

iDeCo(イデコ)で元本保証商品を選ぶ際の注意点

金融機関が自動的に指定運用方法を適用しても、元本保証商品である定期預金なら問題ないと思うかもしれない。しかしiDeCo(イデコ)で元本保証商品を選ぶと、結果的に「元本割れ」になる可能性がある。

iDeCo(イデコ)には口座管理手数料がかかるからだ。加入時には2,777円、運用時は少なくとも年間2,004円の手数料が発生するため、それ以上の利益が出せないと元本割れになる。定期預金の金利は良くても0.1%なので、上限のある掛け金では手数料分を上回る利息を得ることは不可能だ。

所得税の節税効果があるため元本保証商品でも意味があるという考え方もある。しかし節税額は収入や家族構成、企業年金の有無などによって個人差があり単純に見積もれない。収入のない専業主婦にいたっては、元本保証商品はマイナスにしかならない金融商品だ。そもそも元本保証商品ではiDeCo(イデコ)のメリットの一つである「運用益の非課税」効果が得られない。

iDeCo(イデコ)は「預貯金」ではなく「投資」と意識する

iDeCo(イデコ)は「投資」することに重点を置いているため、ある程度の投資経験があった方がいいかもしれない。初心者が長期的な投資を始めたいと思ったら、つみたてNISAの方が向いている。対象商品が金融庁の指導で安定的で低コストな商品に限られるからだ。ただし節税効果が高いのは断然iDeCo(イデコ)の方だ。特に所得税を多く払っている人には効果を発揮する。iDeCo(イデコ)の手続きや仕組みは複雑だがメリットのある制度であることに間違いはないので、しっかり特徴を理解して運用したい。

文・篠田わかな(フリーライター、ファイナンシャル・プランナー)
 

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