iDeCo(イデコ)の運用商品はどう選ぶ?メリットを最大化するための方法も解説

2019.4.14
FINANCE
(写真=vladwel/Shutterstock.com)
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長期投資であるiDeCo(イデコ)は、投資期間中にどの程度リスクが取れるのかも含め、自身の運用スタイルに合った選択が必要である。運用する商品には安全性を重視した「元本確保型」と収益性を重視した「元本変動型」の分類があるが、その選び方からiDeCo(イデコ)の最大限活用するための方法まで解説する。

iDeCo(イデコ)でリスクを取らず運用したい人は「元本確保型」商品を

リスクを負いたくない、安全性を重視する運用スタイルの人は、元本確保型の商品が有力候補になるだろう。定期預金や保険商品などで構成されており、満期まで保有すれば元本と利息が戻ってくる仕組みだ。

ただし現在の低金利では、利息は期待できない。大手金融機関やネット系金融機関で取り扱いが多く、最も利率の高い「あおぞらDC定期(1年)」でも、適用利率は年0.02%だ(2019年2月時点)。元本が確保されているが、効率良く運用益を生み出す商品でないと言える。

利息について補足をすると、iDeCo(イデコ)には毎月新しい契約を結び、それぞれの月に該当する金利が適用されるという特性がある。つまり、最初に適用になった利息と次月の利息が異なる場合があるということだ。

どのくらい市場金利が影響するのかというと、たとえば最も変化率が高い「スルガ確定拠出年金スーパー定期(1年)」の場合、過去最高の適用利率が年0.2%だったが現在は年0.01%まで低下している。

iDeCo(イデコ)の「元本確保型」商品は手数料に注意

このように安定的な運用ができる元本確保型の商品だが、注意すべきは手数料だ。口座管理手数料は証券会社によって異なり、中には口座管理手数料が無料の口座もある。しかし毎月、国民年金基金連合会へ103円、事務委託先金融機関へ64円、合計167円の手数料がかかる。

手数料が年間2,004円かかるので、毎月1万円を拠出した場合、年1.7%の利息がなければ実質的にはマイナス運用となってしまう。

2019年現在、元本確保型の商品で1%以上の利息がある商品はない。商品自体は元本保証だが、運用益が少ないどころか実質的にマイナスになってしまう商品であることを理解しておこう。

iDeCo(イデコ)の「元本確保型」商品は節税効果を重視

このように手数料の観点ではマイナス運用となるが、元本確保型の商品を選ぶメリットとして最も重要なのは節税効果だ。

毎月1万円を積み立てたとして、1年間で節税できる所得税・住民税は3万6,000円である。40歳から60歳までの20年間積み立てた場合、72万円もの節税効果がある。(参考:楽天証券の確定拠出年金iDeCoのホームページでシミュレーション

年収800万円の会社員の人であれば、課税所得は442万円である。年間の節税額は3万6,000円なので、iDeCo(イデコ)の年間手数料を差し引いてもプラスになる。

iDeCo(イデコ)でリスクを取って運用し利益を得たい人は「元本変動型」商品

リスクを取って効率的に資産を増やしていきたい人にとっては、投資信託で構成されている元本変動型に魅力を感じるだろう。投資対象は国内株や海外株などであり、株価次第で運用結果が変わるので、元本確保型の商品と比べればリスクが高い。当然、運用結果次第では元本を割り込む可能性もある。

iDeCo(イデコ)は掛金と利益分の非課税メリットが大きい

元本割れのリスクはあるとはいえ、iDeCo(イデコ)の特性である運用益が非課税になるというメリットは大きい。通常、株や投資信託などを運用した場合、利益から20.315%(所得税15.315%、住民税5%)が税金として差し引かれる。iDeCo(イデコ)では利益が非課税であり、運用益をそのまま受け取ることができる。

元本変動型商品も元本確保型の商品と同じく、積み立てた掛金の節税効果も期待できる。

「元本変動型」商品でもドルコスト平均法でリスクを抑制できる

毎月積み立てるということで「ドルコスト平均法」の効果が生まれる。毎月一定額を購入することで取得単価を平準化できるので、高値掴み(価格のピークで買ってしまうこと)のリスクを抑えることができる。

いわゆるナンピン買い(価格下落したときに買い増しをすること)と違う点は、価格が高いときにも一定額購入するというところだ。つまり安いときには多く、高いときには少ない口数を購入することになる。iDeCo(イデコ)は長期投資なので、この平準化の効果がさらに増す。

iDeCo(イデコ)を最大限活用するためには運用商品の資産配分をチェック

iDeCo(イデコ)の商品の中で、元本確保型は定期預金や保険など、元本変動型は株やREIT、債券などに投資をしている。iDeCo(イデコ)では一つの商品に集中投資することもできるが、複数の商品を選んでその配分を決め、それを変更することもできる。

たとえば、相場の上昇局面では株などのリスク資産を、下落局面では定期預金などの安定資産の割合を増やすことができるのだ。

資産配分には、「配分変更」と「スイッチング」がある。

配分変更-—商品の構成割合を変更する方法

最初に組み入れた商品の中で割合を変更する方法だ。たとえば、株と定期預金で50%ずつ構成していたものを、相場が下落しているので株25%、定期預金75%に変えることでリスクを抑えることができる。

スイッチング-—商品自体を買い替える方法

組み入れた商品の内容を変更する方法である。たとえば、利益が出ている株式型商品を売却し、元本確保型の商品へスイッチングすることで利益を確保し、リスクを減らすことができる。

運用を続けていくと、運用結果により資産配分が変わることがある。当初は国内株と債券に50%ずつ積み立てていたが、1年後相場変動により国内株が20%上昇、債券が20%下落したとする。そうすると資産配分の割合が国内株60%、債券40%に変わる。

そこで国内株の10%を売却し、その分で債券を買うというスイッチングを行い、割合を修正することをリバランスという。こうすることで、当初設定した割合に戻すことができる。

iDeCo(イデコ)での運用方法に正解はない

このようにiDeCo(イデコ)には様々な商品、運用方法がある。安定的にいくのか、積極的にいくのかは人それぞれの運用スタイルによって異なるため、自身がどのように資産形成していくかを考えなくてはならない。

仮に40歳からの20年間運用する場合、最初の10年は株式でリスクを取り、残りの10年で安定的な運用へ切り替えることも考えられるだろう。

いずれにしても、iDeCo(イデコ)のメリットは長期投資による掛け金の節税効果と運用益の非課税である。それを最大限に活用して運用していきたい。

文・MONEY TIMES編集部
 

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