最近では、リモートワークを導入した企業や、求人の募集要項の中に「リモートワーク可」と書かれた求人が増えています。

家庭の事情を抱えて在宅勤務にせざるを得ない方や、都心から離れた場所に住んでいる方にとっては嬉しい傾向です。Fledgeでもリモートワークのメリットについては度々取り上げてきました。

今回はそんなリモートワークについて、「どんな職種が向いているのか?」という点に着目して考えてみました。これからリモートワークを始めたいと考えている方、新しい環境に移ろうと考えている方はぜひ参考にしてみてください!

リモートワークに適した職種の条件

まずはリモートワークに適した職種の条件について考えていきましょう。

1.仕事の成果が見えやすい職種

リモートワークではお互いに離れた場所で仕事を行うため、基本的には仕事をしている様子は見えづらくなります。そのため、仕事をした結果である「成果物」が目に見えやすい職種に関しては、リモートワークとの相性がいいと言えます。

2.まとまった時間の確保が必要な職種

リモートワークを行うことによって、コミュニケーションを自分のペースで取ることができる(細切れになりにくい)という側面があります。そのため、個人で進める作業の割合が高くまとまった時間が必要な職種に関しては、リモートワークに向いていると言えます。

3.確認や打ち合わせが多い職種はNG?

一方で、確認や打ち合わせなどの作業が多い職種の場合、思うように仕事を進めることができないケースがあります。そういった職種の場合は、残念ながらリモートワークにはあまり適していないと言えそうです。

リモートワークに向いている5つの職種

Fledge
(画像=Fledge)

以上の内容を踏まえ、リモートワークに向いている職種を紹介します。実際に事前のリサーチで「リモートワーク可」の求人を多く確認できた職種ほど「⭐」の数も多く記載しています。参考までに併せてご覧ください。

・エンジニア:⭐⭐⭐

リモートワークを許可している求人の中でも断トツに多いのがエンジニアです。今回確認できた「リモートワーク可」の求人の中でも半数以上の割合がエンジニアの職種になっていて、Webエンジニア、モバイルエンジニア、インフラエンジニアなど職種も多岐にわたります。会社としてはリモートワークを認めていない場合でも、エンジニアのみ許可しているという例はよく見聞きする印象があります。

・デザイナー:⭐⭐

エンジニア同様、仕事に取り組んだ結果としての「成果物」が見せやすいという点で、リモートワークに向いているのがデザイナーです。Webデザイナー、UI/UXデザイナー、グラフィックデザイナーといった職種で「リモートワーク可」の求人が確認できました。

・編集者、ライター:⭐⭐

文章を扱う職種でもリモートワークが可能な求人が見つかりました。特に自社で運営するWebメディアに対する編集者、ライターとして求人が大多数を占めていました。自分が働きやすい環境、刺激を受けやすい環境を選択してもらうことで、成果物のクオリティの向上に繋げてもらいたいといった狙いがあるようです。

・セールス:⭐

客先へ頻繁に訪問するような営業職はリモートワークとの相性も良さそうです。アポの前後の時間を使って訪問先の周辺でリモートをするという人も多いでしょう。そういう意味では、リモートワークという言葉が広まる以前から、もともと“リモート的に”働いていたという人の数は多そうです。

・マーケティング:⭐

自社サービス、もしくは顧客のサービスへの集客、サービス改善に繋げることが主なミッションであるマーケティングに関する求人でも「リモートワーク可」の記載が多く見受けられました。その中でも特にソーシャルメディアやリスティング広告の運用、SEO、SEMなど、Webマーケティングを行う職種が大部分を占めていました。

・その他

全体に占める割合こそ少ないものの、例えばコンサルタント、ディレクター、広報、キャリアアドバイザー、人材コーディネーターといった専門性の高い職種や、事務・バックオフィス系の職種、カスタマーサービス、オペレーター等においても「リモートワーク可」の求人を何件か確認することができました。

リモートワークを導入する前に抑えておくべき3つの点

最後に、チームの一員としてリモートワークを行う上での重要な点について、過去に取材してきた実践者の方々のコメントを交えて紹介していきます。

1.リモートワーク導入前の期間でしっかりと関係性を築く

チームの一員としてリモートワークを行うためには、やはり一定の準備期間が必要です。その期間中に他のメンバーと一緒に仕事をしていく中で、一定の関係性を築き、その後タイミングを見てリモートワークに切り替えるというのが、トラブルも少なく、スムーズに導入するためのポイントのようです。

松永佐和子氏(以下、松永):今治へ出発する前の3ヶ月間で信頼関係を築くためにも、まずは「結果を出す」ということが非常に重要だと考えました。結果を出すことで私自身がリモートワークをさせてもらうに値する人間だと思ってもらうことが大事だと考えて、集中して仕事に取り組みました。(突然訪れた半年間のリモートワーク期間を乗り越えるために行った8つのことより)

2.セルフマネジメント力を身につける

リモートワークで働く場合、周りからの目がなくなる分、自発的に仕事を進めていけるような「セルフマネジメント」が必要になります。

西見:仕事を与えてもらって、それをこなすという管理されている状態をいち早く抜け出すことが大切だと思います。必要な仕事は自分で見つけて自分でこなして成果を出していく。そういう考え方がすごく重要だと思います。なぜ重要かというと、リモートワークでは成果を発信し続けてくれないと、その人が本当に仕事をしているのかがわからなくなってしまうんですよね。

一緒に仕事をしていく上では、成果を出せない人ってなかなか信頼が置けないじゃないですか。だから仕事をして成果を出したのであれば、きちんとみんなに見えるようにしていかないといけません。また、その上で「あの人はこういう形で成果を出せる人なんだ」と周囲に知ってもらうことが大事です。それによってチーム全体としても良い仕事ができるようになります。(「管理からの脱却」「成果の見える化」リモートワーク環境で活躍できる人の条件より)

3.常にコミュニケーション方法の最適化を図る

リモートワークを実践する上では、色々と決めておかなければならないことがあります。

例えば、「一週間の中で何日リモートワークを行うのか?」「リモートワーク時にはどのツールを使ってコミュニケーションを図るのか」「定例会議を行うのかどうか(行う場合はWeb会議なのか出社時にするのか)」といった具合いです。

ただし、やってみた結果最適な方法がわかることも多いので、一つのやり方に固執するのではなく、常に最適化を図るというイメージが重要です。

リモートワーク時の会議や朝礼については、メンバーや会社のカルチャーによっても大きく異なり、各社の“色”が出やすい部分とも言えます。

▼株式会社LiB:松永さん
松永:あとはSkypeで朝礼に参加していました。 毎朝、朝礼前に東京のメンバーにSkypeを立ち上げてもらってみんなの顔を見たり、声を聞きながら仕事をしていました。 自分がちょっと集中したいときや、他の人と話さなきゃいけないときは切っていましたが、ちょっと寂しいなと思ったら「Skypeに繋げて!」ってお願いしたりしていました。(突然訪れた半年間のリモートワーク期間を乗り越えるために行った8つのことより)

▼ChatWork株式会社:小野澤さん
── 朝礼ってどんなことをやってらっしゃるんですか?
小野澤:ほとんど雑談でくだらない話をしてます(笑)まあ、 コミュニケーションがメインなので。30分のうち雑談が25分とか。 (略)で、残りの5分くらいで今日やることについて話します。雑談が盛り上がっているとたまに30分過ぎちゃいますが。(家では子どもの家庭訪問まで対応!ChatWork開発の一端を担う、リモートワーカー小野澤さんの日常より)

▼タクセル株式会社:田中さん
田中:在宅だと「出社」がないので体を動かさないじゃないですか。今はWeb会議で朝礼をしているんですけど、最近は「 テレワークストレッチ 」というラジオ体操みたいなものをやっています!(笑)(リモートワークで大企業並みの規模を目指す!タクセルが描く組織とその向かう先より)

まとめ

リモートワークを導入することで、これまで働くことを諦めていた人が働けるようになったり、状況に応じて活用することでより効率的な働き方が可能になります。

現在でもリモートワークを巡る動きは広がりを見せていますが、今後はさらにその流れも加速していくことが予想されます。

リモートワークが可能な企業で働きたいという方、または導入を検討している企業の方はぜひ働き方の選択肢の一つとして、リモートワークの導入を検討されてみてはいかがでしょうか!

文・たくみこうたろう/提供元・Fledge

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