「毎日、朝から晩まで目一杯働き続ける生活に心が折れかけてる」「いつのまにか『仕方ないよね』『そんなもんだよね。』と思い込むことが癖になっている」……そんな方いませんか?

自分の限界に挑戦し成長していくことも大事ですが、過度に自分を追い込みすぎて体や心を壊してしまっては元も子もありません。(筆者の周りでも何と多いことか…!)

そんな、成長を求められ続ける働き方へのアンチテーゼとして「歯を食いしばって働くことだけが正解じゃない!」そんなふうに思わせてくれる働き方が今、注目を集めています!

ダウンシフトとは?

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ダウンシフトとは、現状の生活のペースを落として「ゆとりある生活」に切り替えることをいいます。もとの「車のギアを一段下げる」という意味から転じて、現在は働き方・ライフスタイルを表現する場面でも使われるようになっています。

このダウンシフトの特徴は、仮に収入が減ったとしても、自分自身に過度なストレスがかかる仕事を手放し、よりシンプルに幸福感を得られるような生活に切り替えるという点にあります。

そんなダウンシフトは、どこかに無理を感じながらも我慢して働き続けてしまう……そんな日本人にありがちな生活から抜け出し、自分らしい人生を取り戻す可能性を大いに秘めているのです!

ダウンシフトに欠かせない3つのキーワード

1.ミニマム主義

ダウンシフトを行う上で、まず抑えておきたいのが「ミニマム主義」の考え方です。日本に昔からある言葉で表せば、「足るを知る」が近いところでしょうか。

ここで大切なのは、まず自分が最低限の生活をしていく上で、どのくらいのお金があれば生活していけるのかを知っておくということです。それによって「しなければならないこと」ではなく「やらなくていいこと」が見えてきます。

もし、その水準を超えて稼いだとしても、その代わりに失われるもの(健康や家族との時間など)の方が大きいと考えるのであれば、根本的に働き方を見直す必要があるのかも知れません。

※一説によると「年収が一定の水準を超えると、そこから先はどんなに上がっても幸福度はあまり変わらない」という研究結果があるようです。

【参考】
年収と幸福度の意外な関係 ○万円超は幸福度下がる?
900万円以上の年収を得たとしても幸福度は上がらない

2.半農半X

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もう1つ、ダウンシフトを実践する上で欠かせないのが「半農半X(はんのう・はんえっくす)」という生活スタイルです。「半農半X」とは、自分とその家族の食料の一部を自給することでまかない、残りの時間で本当にやりたいと思える仕事を行う方法です。

「半農半X」の「X」の部分は人によって変化し、例えば、書くことが好きなら「半農半ライター」歌うのが好きなら「半農半歌手」NPOでの活動が大切なら「半農半NPO」ということになります。

冒頭で、「自分自身に過度なストレスがかかる仕事を手放し」と書きましたが、当然、今の仕事を辞める、あるいは変えることによって収入は下がります。しかし、その分小さく「農業」を行い、食材の一部を自前でまかなうことができれば、生活に必要なコストそのものを下げることができます。

それによって「生活のための仕事」の相対的な割合を減らし、今までやりたくてもできなかったことに挑戦するための時間を増やすことができます。

3.横出世

会社のピラミッド構造の中で役職を上げていく、いわゆる一般的な「出世」とは別に、「横出世」という考え方があります。

最近では、副業やプロボノに対する注目度が高まっているように、勤めている会社以外の場(パパ友・ママ友の繋がり、趣味から生まれた繋がり、地域の活動、NPOへの参加など)で自分の新たな存在価値を見つけることによって、仕事にもプライベートにもいい相乗効果が生まれることがあります。

ダウンシフトすることによって生まれた時間を使い「横出世」に繋がるような場に積極的に足を運ぶ。それによって今までは考えられなかった人脈や仕事を手にすることだって夢ではありません!

「ダウンシフター」として動き始めた人たち

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さてダウンシフトについて理解が深まってきたところで、具体的にダウンシフトをした人(=ダウンシフター)にはどんな人がいるのか、気になってきませんか?

自身も、大手小売会社員を辞めて、現在は都内で小さなオーガニックバーを経営している髙坂勝さんによる著書『減速して自由に生きる: ダウンシフターズ』によれば、ダウンシフターとして実際に動き始めた人たちにはこんな人たちがいるそうですよ!

▼ダウンシフターってこんな人!(※1)
・地方に移住して夫婦で半農半“木工職人”
・半農半“パン屋”
・半農半“豆腐屋”
・半農半“NPO”になった方々
・結婚して循環型農業を目指すお百姓さんになったカップル
・妻と2人の子どもと共に離島に移住して灸師になった男性
・都市と地方を繋ぐプロデューサーを目指している新婚女性
・障がい者でも安心して立ち寄れる飲食店を開いた元介護士
・野菜の魅力を伝えたくてキッチンカーを始めた湘南ガール
・昔ながらの八百屋さんが必要な分だけ量り売りしていたように、お客様の希望に合わせてデザインと調整ができる手作りアクセサリー屋さんを開いた女性
・人と地球を元気にすることを使命に情報発信会社を興したシャイな男性
・自然派志向のフリーライターになった旅好きの女性
・ITデザイン会社にいたが、体を動かし、直接コミュニケーションできるアートを模索して、住宅街にお洒落な靴・鞄の修理屋さんを開いた男性
・エコツアーを引率するインタープリター(※2) になって森に通う元広告代理店勤務だった女性
・地域貢献ビジネスを興す人に融資するNPOバンクを立ち上げた三児の母
・社会に本当に必要とされる会社を増やし、調和の上に成り立つ社会に貢献するという目的で小さな投資信託会社を興した元外資系投信会社副社長の男性

(※1)内容を抜粋し、筆者にてリスト化を行いました
(※2)インタープリター:仲介人のこと

まとめ

高度成長期のように右肩上がりを続ける時代においては、「もっと速く、もっと大きく、もっと多く」という「もっともっと!」の精神が、ある意味で正解といえる側面がありました。

一方、人口を始め、多くの指標で「右肩下がり」に突入していくこれからの時代では、当然別の方法を模索しなければなりません。

そんな中、「成長」や「拡大」がなくったって、充分に幸せに暮らしている人たちがいる、そんなことを頭に入れておくだけでも、もしかしたら少し救われるという方もいるかも知れません。

・自分のしたいことがわからなくなっている
・「なりたくない自分」になっている事に気づいて鬱になる
・「このままでいいのだろうか?」と時々焦燥感にかられる

そんな心当たりのある方は、ぜひ今回ご紹介した「ダウンシフト」の考えを取り入れることを検討してみてください。数年後、あの時に“降りて”よかった・・・そんなふうに思い返すときがくるかも知れませんよ!

▼「ダウンシフト」に興味を持たれた方はこちらをどうぞ!


減速して自由に生きる: ダウンシフターズ

▼多くのダウンシフターたちが集う、高坂さんが経営するBar(「週休3日」というのも斬新!)

Organic Bar 《 たまにはTSUKIでも眺めましょ 》
火 ~ 金 18:00 ~ 23:30 ( 土/日/月 定休 ) 
tel : 090-9322-8722

▼「半農半X」を実現するために、食べ物、電気、家、仕事・・・を自給自立したい人は高坂さんが理事を務められる『NPO SOSA PROJECT』へ!

文・たくみこうたろう/提供元・Fledge

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