モスバーガー、営業利益が8割減!マクドナルドは完全復活で絶好調 両社の分かれ目は?

2019.9.9
BUSINESS
(写真=TK Kurikawa/Shutterstock.com)
(写真=TK Kurikawa/Shutterstock.com)
2019年3月期の通期決算でモスバーガーの営業利益は8割以上下落した。その後は業績が回復傾向にあるが、去年の食中毒事故の影響もあり予断を許さない。一方でマクドナルドは完全復活を果たし、売上高も順調に伸びている。両社の分かれ目の理由はなんだろうか。本記事ではハンバーガー業界の最新状況に迫る。

モスの衝撃的な2019年3月決算!食中毒事故が影響

まずモスバーガーを展開するモスフードサービスが発表した2019年3月期(2018年4月~2019年3月)の決算をみてみよう。売上高は前年同期比で7.2%減となり、営業利益は同86.1%減、経常利益は同81.5%減と大幅に下落している。この下落の要因は人件費や食材費、物流費の上昇・高騰や、人手不足、大阪府北部地震や2018年7月の豪雨災害など自然災害の影響も否めない。

外食産業全体が厳しい状況に置かれる中、同年8月に食中毒事故が自社店舗で発生したことが、さらに業績悪化に影響したのだ。同社は中期経営計画(2016~2018年)で既存店売上高を毎年101%とすることを掲げていたが、こうした外食産業を取り巻く状況や食中毒事故などにより、2019年3月期の既存店売上高は思うように伸びず、結果として前年度比で92.5%となった。

そして同社は、前年同期においては23億8,500万円の純利益を計上していたが、2019年3月期は一転して9億700万円の純損失を計上することになった。この純損失の計上については、食中毒事故の影響による加盟店の収益減少を補填するため、FC営業補償金として11億円を拠出したことが大きく影響。モスバーガーの店舗数も思うように伸びなかった。出店計画の目標は未達で、結果的に前期末比22店舗減の1,319店舗となっている。

モスの最新四半期決算では利益の下落幅が減少

2020年3月期の第1四半期決算(2019年4~6月期)はどうだろうか。第1四半期決算における同社の売上高は前年同期比1.1%減で減少基調は続いているものの、下落幅は小さくなってきた。営業利益と経常利益の下落幅も2019年3月期通期の80%台から30%台まで回復しており、四半期純利益も1億8,900万円を確保した。

2019年3月期はマクドナルドやフレッシュネスバーガーなどと競合する中で目新しい施策などを同社が展開できなかったことを指摘する声も少なくない。しかし2019年4~6月にかけてはマーケティング施策の見直しによるデジタルメディアの活用なども功を奏したほか、「激辛テリヤキチキンバーガー」もSNSで話題となり、男性中心に支持を広めたようだ。

完全復活のマクドナルドは順調に売上増

2014年7月にチキンナゲットなど期限切れ鶏肉を使っていた不祥事が発覚し、一時は客離れが深刻化していた日本マクドナルド。しかしマーケティング戦略の練り直しや店舗改装、新商品の名前をつけるキャンペーンや100円から買える低価格商品の拡充などにより、2019年現在は完全復活を果たしたと言っても良いだろう。

最新決算である2019年12月期第2四半期(4~6月)の業績も好調で、全店売上高は対前年比で4.4%増、営業利益は9.9%増となっている。同社は2018~2020年の取り組み目標として全店売上高で年平均5%以上の成長を果たすことを掲げており、デリバリー事業の強化や新規出店と改装なども進め、経営体制をより盤石なものにしていく考えを示している。

モスに勝機はあるか?

「マクドナルド vs. モスバーガー」という対立軸でみたとき、モスバーガーに勝機はあるのだろうか。マクドナルドが店舗の改装を進め、都市部でスタイリッシュな空間を提供する一方、モスバーガーは全国で画一的な店舗作りに取り組んできた。今後は立地や客層、来店客の利用動機などに合わせて店舗形態を柔軟に変えていくことを発表しており、こうした取り組みによって利用客層を広げられるかが勝負の鍵となりそうだ。

2019年の夏はカレーモスバーガーなど、季節の定番商品でも人気商品を多数生み出しているモスバーガーだが、今後の新商品開発で新たに固定ファン層を増やせるかにも注目が集まる。

文・MONEY TIMES編集部
 

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