星の魅力

この洞窟の見所は、ニュージーランドにしか生息しない、ヒカリキノコバエの幼虫が発する美しい星のような光です。
この幼虫はニュージーランドホタルとして一般的に知られています。
実際には、これらがすべて細長く足のない虫という訳ではなく、キノコバエの幼虫なのです。
陽の光の下で見るととてもグロテスクですが、暗闇の中では光り輝き大変美しいです。

このツチボタルは、酸素とツチボタルの化学作用で生物発光し、光り輝くことができます。
ツチボタルの生物発光には、ツチボタルが生存するためのいくつかの理由があります。
最初に、この光の放射はツチボタルが餌を得るために必要です。他の虫がこの光めがけて飛んでくると、ツチボタルが出す粘着ある線にくっつくのです。
そして、ツチボタルは、その捕獲した虫を餌にします。他にも、発光には衰えたツチボタルが燃え尽きる目的もあります。
最後に、輝く効果は敵から身を守るためでもあります。

「飛行石」のモデル? 青い星空のようなホタルの洞窟
(画像=『ナゾロジー』より引用)

粘着性のある線は、ツチボタルの餌の捕獲に役立ちます。

その一方で、ツチボタルは11ヶ月の寿命で、その内の9ヶ月は幼虫として生活します。成虫となった虫は、見た目が大きな蚊で、3日間の命しかありません。
この3日間は、唯一繁殖することのみを目的としています。

実はこのツチボタル、『天空の城ラピュタ』に登場する「飛行石」のモデルでだといわれています。
暗闇の中で神秘的に光る青い光、たしかに共通点がありますね。

日本からニュージーランドのオークランドへは、直行便で約10時間50分ほど。
幼虫と聞くと少し抵抗があるかもしれませんが、一度は足を運んでみたいスポットですね。

提供元・ナゾロジー

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