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黄色は日光で十分

黄色は日光で十分

たとえば赤道に比較的近いエジプトでは、黄色をポジティブな感情と結びつけた人々の割合がたったの5.7%であったのに対し、寒々としたフィンランドでは同じ感覚を持つ人が87.7%もいたのです。

緯度でみたときに両者の間に位置し、比較的温暖な気候の土地が広がるアメリカでは、その数値が60~70%とやはり間の数字が表れています。また、温暖な気候を持つ日本も、アメリカと同様60~70%といった数値であることが分かります。

日照時間が少ない国ほど「黄色」が人を幸せにする
(画像=Credit: pixabay、『ナゾロジー』より 引用)

これに気がついた研究者たちは、具体的にどのようなファクターが「黄色=ポジティブ」に結びついているのかを調査したところ。2つの相関関係が高い指標を発見しました。その2つは「年間総降水量」と「赤道からの距離」です。

研究チームはさらに、季節による感覚の違いについても調査しました。その結果、夏よりも冬のほうが黄色を好むといった国もありましたが、基本的には年間を通して意見が変わることはなかったとのことです。

やはり黄色は「太陽」の象徴する色であり、太陽をありがたがっている国ほどこの色をポジティブな感情に結びつけていることが考えられます。逆に赤道に近い国々は、「太陽よ、遠くに行ってくれ」とでも思っているのでしょうか。その間のちょうどいい気候を持つ日本に住む私たちは、ひょっとすると幸せな国民なのかもしれません。

提供元・ナゾロジー

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