新型コロナウイルスの新たな変異株、オミクロン株について、世界保健機関(WHO)が「感染力は強いが重症化リスクは低い」という旨の見解を示しました。
現段階では明確に特徴づけることは困難であるとしながらも、南アフリカからのデータに基づいた分析結果を伝えています。
オミクロン株 感染力高く重症リスク低い可能性
WHOの事務局長、テドロス・アダノム氏が、12月8日の記者会見でオミクロン株の特徴についてコメントしました。
はじめに、特徴を定量化して正確に把握することは現段階では困難であるとしたうえで、新たな変異株はパンデミックに大きな影響を与える可能性があるとの考えを示しました。
そして、南アフリカからのデータに基づき、「オミクロン株は再感染のリスクが高いことを示唆している」と言及しました。
重症化リスクについては、「オミクロンがデルタよりも軽度の症例を引き起こす」すなわち重症度はデルタ株よりも低いという証拠が複数あると述べています。
しかし、これらの特徴やリスクについて、「より確固たる結論を引き出すには、より多くのデータが必要」だとしています。結論付けるにはまだ時期尚早であるとし、より多くの国にデータを提出するよう今後も協力を呼び掛けていくとのことです。
テドロス事務局長はまた、会見の中で「効果のない差別的な渡航禁止令を避けてください。」と訴えました。11月に南アフリカでオミクロン株が確認されて以降、日本を含む世界各国では水際対策の強化が続いていますが、テドロス氏はこれに否定的な姿勢です。
「フランスとスイスがアフリカ南部の国々への渡航禁止令を解除したことを嬉しく思う」としたうえで、その他の国々も緩和していくことを望んでいると表しました。
文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ
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