不動産投資の初心者からも人気がある、ワンルームマンション投資。
人気の理由の一つとして、物件価格が比較的安く、自己資金が少なくても始められる点があげられます。

しかし、実際に始めるとなると、うまく運用できるか不安に思われる方も多いでしょう。

実は、ワンルームマンション投資には、リスクに対してある程度対策を取ることができるという特徴があります。

そこでこの記事では、ワンルームマンション投資のメリットや4大リスクへの対策について解説していきます。

目次
ワンルーム投資とは?
ワンルーム投資の7つのメリット

ワンルーム投資とは?

ワンルームマンション投資のメリットとは?4大リスクの対策も解説!
(画像=『レイビー』より引用)

ワンルーム投資とは、ワンルームマンションの1室を購入し、賃貸物件として貸し出すことで家賃収入を得る方法のことを指します。

ワンルームとは「ひとつだけの部屋」という意味ではなく、「一部屋に生活に必要な設備がまとまっている部屋」のことをさします。

ワンルーム投資用とされている間取りは、1R、1K、1DK、1LDKの 4種類です。

ワンルームマンションの間取りについて、詳しくは「ワンルームマンションとは?特徴や用途別におすすめの間取りを解説!」でも紹介しています。あわせてご覧ください。

ワンルーム投資の7つのメリット

ワンルームマンション投資のメリットとは?4大リスクの対策も解説!
(画像=『レイビー』より引用)

それでは、ワンルーム投資をするとどのようなメリットがあるのか、ひとつずつ確認していきましょう。

安定した家賃収入が年金を補填する

老後の生活資金について、金融庁から「高齢社会における資産形成・管理」(金融審議会・市場ワーキング・グループ報告書、2019年6月)という報告がありました。

この報告をご覧になり、老後の生活に不安を感じるようになった方も多いのではないでしょうか?

定年退職をすると給与収入がなくなるため、何も対策を取っていない場合、得られる収入は年金のみとなります。

しかし、年金収入だけでは、生活が厳しいと考えている方が多いのが現状です。

厚生労働省の調査「iDeCoを始めとした私的年金の現状と課題」(金融審議会・第21回「市場ワーキング・グループ」厚生労働省提出資料、2019年4月)によると、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯の場合、毎月約5万円の赤字が出ると考えられています。

年金生活が20年続くとすれば、約1,300万円、30年続くとすれば約2,000万円が必要です。

この赤字分は、貯蓄などから補っていかなければいけませんが、もし家賃収入があれば赤字分を補填することができます。

インフレ対策になる

インフレとは、物の値段が上がりお金の価値が下がることをいいます。

例えば、これまで1冊100円で購入できていたノートが、200円に値上がりするとします。
同じノートを購入するのに2倍のお金が必要になってしまっているので、お金の価値が1/2になったといえるでしょう。

先ほど、老後の生活資金として2,000万円が必要だと述べましたが、今後インフレによってモノの価値が上がりお金の価値が下がるとなると、さらにお金が必要になることも考えられます。

しかし、ワンルーム投資など「実物資産」の場合は、物価の上昇に伴い、物件の価値や家賃が上昇するため、インフレ対策になるというわけです。

ワンルームマンション投資がインフレ対策になる理由について、詳しくは「マンション経営がインフレに強い理由」でも紹介しています。あわせてご覧ください。

生命保険の代わりになる

ワンルームマンション投資のメリットとは?4大リスクの対策も解説!
(画像=『レイビー』より引用)

不動産投資ローンを組む場合、原則的に「団体信用生命保険」(団信)に加入することになります。

これは、ローンの契約者が不慮の事故や病気で亡くなったり高度障害などを負ってしまった場合、保険金からローンの残債を支払うことができる保険です。

最近では、死亡、高度障害だけでなく、三大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)と診断された場合や、重度慢性疾患(高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎)により就業が困難となった場合も、ローンの残債がゼロになるという団信もでてきています。

つまり、団体信用生命保険は、病気や事故で働けなくなった場合、契約者だけでなくご家族も安心できるシステムなのです。

団体信用生命保険について、詳しくは「不動産投資が生命保険の代わりになる理由と覚えておきたいリスクとは」でも紹介しています。あわせてご覧ください。

節税できる

不動産投資を行う場合、減価償却費などを経費にすることができるため節税効果が期待できます。

例えば、鉄骨鉄筋コンクリートや鉄筋コンクリート造の場合、耐用年数は47年となっており、償却率は0.022です。

建物の価格が3,000万円の場合、減価償却費は次のように計算できます。

3,000万円×0.022=66万円

この66万円を毎年経費にすることができるのです。

木造の耐用年数は22年、償却率は0.046となるため、計算すると138万円です。

鉄筋コンクリート造と木造を比較すると、経費にできる期間も額も大きく違うことがわかります。

このように、家賃収入が増えるだけでなく、ワンルーム投資は節税対策としても効果が期待できるのです。

建物の耐用年数 構造・用途 項目 耐用年数 木造・合成樹脂造 住宅用 22年 鉄骨鉄筋コンクリート造 住宅用 47年 減価償却資産の償却率表 耐用年数 償却率 22年 0.046 47年 0.022 不動産投資による節税について、詳しくは「不動産投資による節税の仕組み徹底解説!みんながはまる落とし穴」でも紹介しています。あわせてご覧ください。

将来売却しやすい

「別のマンションを購入したい」「アパート一棟を購入したい」など、「まとまった資金が欲しい」と思った際に、ワンルーム投資なら比較的簡単に売却することが可能です。

なぜならば、ワンルームマンションは、利便性のいい物件や人気エリアにある物件多いため、売却しやすいケースが多いからです。

ただし、売却には手続きなどに時間がかかるため、売却は計画的に行うようにしましょう。

投資物件の売却について、詳しくは「不動産投資を始める前から出口戦略を立てておくべき理由とは?」でも紹介しています。あわせてご覧ください。

物件管理は管理会社に委託できる

不動産投資で特に大変なのは、共用部分のメンテナンスや掃除、修繕など物件の管理です。

サラリーマンなど普段働いている方は、できるだけ手間をかけるのは避けたいことでしょう。

ワンルーム投資は、物件管理をマンションの管理会社に委託することが可能です。

そのため少しでも、負担を少なくしたいと考えているオーナーの方には、ワンルーム投資は向いているといえるのです。

管理会社について、詳しくは「不動産投資成功のカギを握る管理会社の選び方と注意点を徹底解説」でも紹介しています。あわせてご覧ください。

リスクを回避することができる

ワンルームマンション投資のメリットとは?4大リスクの対策も解説!
(画像=『レイビー』より引用)

不動産投資を行う上でリスクとなるのは、次の4つです。
あらかじめ、このようなリスクが起きた場合でも、対応できるように日頃から準備しておきましょう。

空室リスクと対策

不動産投資で最も多く耳にするリスクは、空室リスクです。

入居者が退去してしまった場合、次の入居者が決まるまで空室になってしまいます。

この空室リスクを回避するには、物件選びが重要です。

空室が出にくい物件の特徴として、「人気の高いエリアにある」「人口減少率が低いエリアにある」「建物の構造や設備がしっかりしている」「管理状態がいい」などの条件があげられます。

物件の選び方について、詳しくは「不動産投資は物件選びが重要!知っておくべき投資物件の探し方とは?」でも紹介しています。あわせてご覧ください。

家賃滞納リスクと対策

次は、家賃滞納リスクです。

入居者が家賃の振り込みを忘れてしまったり、振り込んでくれなかったりする場合があります。

これを防ぐために、入居者の審査をしっかり行っておくことや、毎月入居者の口座から自動引落にするなどの対策が必要です。

また、家賃保証会社のサービスやサブリースを利用する方法もあります。

家賃保証について、詳しくは「家賃収入で生きる|不動産投資の成功率を上げるリスク回避方法とは」でも紹介しています。あわせてご覧ください。

家賃下落リスクと対策

賃貸物件は、物件が古くなったり、人が集まりにくい場所にあったりすると、将来的に家賃が下落してしまうリスクがありますが、物件選びと適切なメンテナンスを行うことで回避することができます。

空室リスクと同じように、都心・駅前など利便性の高い物件を選び、費用はかかりますが随時メンテナンスを行うことが大切です。

物件の修繕について、詳しくは「不動産投資をはじめるなら最低限知っておきたい物件の修繕とは?」でも紹介しています。あわせてご覧ください。

災害リスクと対策

地震、台風、火事などの災害は、賃貸経営に大きな影響を与えます。

残念ながらこのような災害は、予測することができません。

リスクをできるだけ減らすためには、海に近い地域、地盤が弱い地域を避けるなどがひとつの方法です。

また、火災保険に加入することでこれらのリスクを軽減することができます。

火災保険は、火災の他にも落雷・水災・風災・漏水などによって生じた損害に幅広く対応しています。

火災保険には地震による損害の補償は含まれていませんが、地震保険を付加することで補えるため、災害リスクを軽減できるでしょう。