実は食用としてメジャー

シャコガイの仲間にはこのオオシャコガイの他に、ヒメシャコガイ、ヒレシャコガイ、シラナミガイなど10数種類が知られています。これらの貝はいずれも、生息地周辺では食用にされているようです。

日本でも、沖縄産のヒメシャコガイ、ヒレシャコガイは食材として人気が高く、まれに鮮魚で東京都心にも入荷します。価格が安くないのもあって主に刺身などで食べられており、味はさっぱりとして臭みがなく美味です。

「シャコガイ」の密猟が国際的な問題に 5年間での押収量は13万トンとも
(画像=シャコガイの刺身(提供:PhotoAC)、『TSURINEWS』より 引用)

しかしその一方で、シャコガイ類は生息地であるサンゴ礁の減少により、絶滅危惧状態になってしまったところもあります。希少生物の取引を制限するワシントン条約ではシャコガイ類のすべての種が登録されており、世界的には保護の動きが高まっている生き物なのです。

美味しい貝であるシャコガイですが、いつまで食べられるかは我々人類の努力次第だといえるでしょう。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

提供元・TSURINEWS

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