テレビやラジオの番組を制作する職業のひとつに「放送作家」があります。では、具体的にどのような仕事をしているのでしょうか。また、似たような仕事に「構成作家」というものがありますが、放送作家との違いがよくわからないという方も多いことでしょう。この記事では、放送作家の仕事内容や、放送作家と構成作家の違い、放送作家になる方法などについて解説します。

目次
放送作家とは?
放送作家の具体的な仕事内容

放送作家とは?

【放送作家】になるには?仕事内容から年収まで詳しく解説!
(画像=『工具男子』より引用)

放送作家は、テレビやラジオの番組制作に欠かせない存在です。番組制作のほぼすべての工程に関わる多忙な仕事ですが、斬新な企画やアイデアを考え出し、それを番組にして人々を楽しませることができる喜びは、何物にも代えがたいものがあります。ここでは、放送作家の仕事について詳しくご紹介します。

放送作家の仕事内容

【放送作家】になるには?仕事内容から年収まで詳しく解説!
(画像=『工具男子』より引用)

放送作家の仕事は、テレビやラジオの番組の脚本を書くことです。私たちが普段目にしているバラエティ、音楽、ドキュメンタリーなどのテレビ番組に関わらず、必ず収録用の台本が用意されています。

放送作家の仕事は、まず「企画会議」から始まります。テレビ局のディレクターやプロデューサーと意見を交換しながら、番組の企画を考え、企画書にまとめていく仕事です。

アートディレクターをはじめとする制作スタッフと打ち合わせを行い、意見を交換しながら企画を実現し、収録を進めていきます。つまり、放送作家は、番組制作の「ブレイン」の役割を担っているといえます。

【放送作家】になるには?仕事内容から年収まで詳しく解説!
(画像=『工具男子』より引用)

番組を企画する際、スタッフの意見がまとまらず、行き詰まってしまうことはよくあることですが、そんな時、過去の番組制作のノウハウを共有し、視聴者が求めているものを的確に表現してくれる放送作家の役割は大きいといえます。

放送作家は事務所に所属していたり、個人で仕事をしている人も多いですが、ディレクターをはじめとする番組制作スタッフからは非常に頼りにされている存在です。

放送作家と構成作家の違い

【放送作家】になるには?仕事内容から年収まで詳しく解説!
(画像=『工具男子』より引用)

放送作家が細かい演出方法や番組内のセリフを考えるのに対し、構成作家は番組全体のコンセプトや流れ、各コーナーのラフ案などを考えるのが仕事です。しかし、この2つの職業にはっきりとした棲み分けがあるわけではなく、いずれにしても放送作家と構成作家の両方のアイデアが合わさって1つの番組ができあがります。

放送作家が働く場所

【放送作家】になるには?仕事内容から年収まで詳しく解説!
(画像=『工具男子』より引用)

テレビ局やラジオ局は、放送作家の仕事場だと思っている方が多いかもしれません。しかし、実際には放送作家の雇用形態は様々です。事務所に所属して働く方もいれば、放送作家の養成所で学んでフリーとしてデビューする方もいます。

また、特定の芸人の専属作家になることもあります。その場合は、自分で事務所を設立したり、芸人と同じ芸能事務所に所属したりします。

放送作家の具体的な仕事内容

【放送作家】になるには?仕事内容から年収まで詳しく解説!
(画像=『工具男子』より引用)

ここからは、放送作家の具体的な仕事の流れについて解説します。放送作家になれば日々どのような内容の作業を行うことになるのか、ぜひ把握しておきましょう。

仕事内容①企画を立案する

【放送作家】になるには?仕事内容から年収まで詳しく解説!
(画像=『工具男子』より引用)

主に台本を作る放送作家でも、リサーチと呼ばれる作業を行うことがあります。リサーチには、放送された情報が正しいかどうかを確認する「裏付けリサーチ」と、番組の素材を探す「素材リサーチ」の2種類があります。

また、企画会議に参加することも多いです。その主な内容は、新番組の制作、既存番組のブラッシュアップ、進行中のアイデアの検討などになります。その場合、放送作家は会議で決まったことを企画書にまとめていくのが仕事です。

仕事内容②台本を書く

【放送作家】になるには?仕事内容から年収まで詳しく解説!
(画像=『工具男子』より引用)

私たちが見るテレビ番組には、どんな内容であっても必ず台本があります。台本を書くことは、放送作家の最も重要な仕事の一つです。

放送作家は、企画の全体像が決まると、番組全体の構成、出演者のセリフ、場面の設定、ナレーションなどを考えながら、台本を書き始めます。

台本の作成と同時に、アートディレクターをはじめとする制作スタッフとの打ち合わせも行われることになります。文章で書かれていることを立体的に見せる必要があるので、非常に重要な工程であると言えるでしょう。

仕事内容③番組制作の全般に携わる

【放送作家】になるには?仕事内容から年収まで詳しく解説!
(画像=『工具男子』より引用)

番組の内容をすべてを知り尽くしている放送作家は、企画から収録、オンエアチェックまですべての工程に携わる番組制作のキーパーソンとなります。

主な仕事は企画と脚本であるとはいえ、自分のアイデアを実現するためには、事前に題材を調べなければいけません。また、良い企画を立てるためには、今、世の中で何が注目されているのかを知ることが欠かせません。

新しいもの、知られていないもの、面白いもの、埋もれているものを探し出して、スポットライトを当てるのが仕事であるといえます。そのためには、リサーチをして、そのテーマに関する知識や情報を持ち、その分野を誰よりもよく知っていることが求められます。

【放送作家】になるには?仕事内容から年収まで詳しく解説!
(画像=『工具男子』より引用)

そのような知識は、台本を書くときにも、収録時のファクトチェックにも生かされます。つまり、コンテンツの質が左右されるわけですから、手を抜くわけにはいきません。

台本を書くとなると、それなりの文章力も必要になります。正しい日本語で書かれているか、わかりやすいか、自然なセリフになっているか、ナレーションの量は適切か、などを確認しながら脚本を書いていく必要があります。