洋服が、クリーニングや染め替えなどで新しく生まれ変わって販売される。そんなサスティナブルなアパレルのサービスが新登場。
アパレルブランド「10YC」は、自社商品の二次流通サービス「ARATAME(アラタメ)」を開始。自社で下取りをした商品をクリーニングや染め替えなどの加工をし、あらためて販売をするというサービスだ。
■ARATAMEを始めるきっかけ
10YCは創業当初からの「自分たちが作った洋服だからこそ、たくさん着てほしい」「せっかく買ってもらったのだから長く着てほしい」という想いで、価格が高くとも、長く使い続けてもらえるように着心地や耐久性にこだわって商品づくりをしてきた。
そして、それを長く着てもらうためにIROHENやTSUGITASHIなどのアフターサービスを用意することで、「一人の人」にどれだけ物を繋いでもらえるかを考えてきた。
しかし、2020年の後半頃から、「一人の人」で繋ぐというだけでは、自分たちが描く世界のすべてを表しきれていない。一人でだけはなく、一枚の洋服をどれだけ着てもらえるかも大切なのではないか?と考えるようになったという。
そうしてできたのが、2021年4月に発表した自社商品下取りサービス「THANKYOU BACK」、そして今回発表した自社商品の二次流通サービス「ARATAME」になる。
■下取り商品に加工を施し、あらためて販売
ARATAMEは、THANKYOU BACKにて下取りをした商品をクリーニング、染め替え、リペアなどの加工を施し、あらためて販売をするサービス。THANKYOU BACKされたアイテムは、アイテムの状態によって大きく2つのパターンに分けられ、それぞれに合った方法で加工、販売される。
・クリーニングのみを行う
このパターンには、THANKYOU BACKされた商品の状態が良いものやそのままの状態のほうが味わい深いものなどが分けられる。こういった商品はクリーニングのみを行い、あらためて販売する。
・クリーニング+二次加工を行う
このパターンには、THANKYOU BACKされた商品に汚れやヨレなどがあり、クリーニングをしても解決のできないものが分けられる。
このような商品は、汚れがあるものに関してはこだわりの染色方法で染め替え、汚れを目立たなくしたり、ヨレがあるものに関しては、該当部位の素材を交換し、ヨレを解消し、あらためて販売をする。
■「着る人も作る人も、豊かに」を実現するために
アパレル業界における、服の廃棄・低賃金・工場の人材、後継者不足などの問題に対して、「自分たちにも何かできるんじゃないか?」という想いから、2017年9月22日、「着る人も作る人も豊かに」という理念のもと、10YCを創業した。
それから、全国の作り手とともに、透明性を持って(生産背景・生産工程・原価の見える化)、着心地や耐久性にこだわってものづくりをしてきた。またその中で、ユーザーに長く着てもらうために、染め替えやリペアなどのアフターサポートサービスも展開している。
これらの商品は1月8日(土)11:00より、10YC WEBサイトにて販売が開始される。
ARATAMEを通して、洋服がクタクタになるまで着られていく。そんな循環を大切にするブランドに注目したい。
(田原昌)
提供元・IGNITE
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