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AED搭載ドローンが自宅で倒れた男性を救う

AED搭載ドローンが自宅で倒れた男性を救う

2021年12月、スウェーデンに住む71歳の男性は、自宅の外で雪かきをしていました。

ところが急に心臓発作を起こして倒れ、心停止してしまいました。

救急車より速く現場に向かい心停止患者の命を救う「AED搭載ドローン」
(画像=緊急の電話を受け、即座にドローンを飛ばす / Credit:Everdrone、『ナゾロジー』より 引用)

この現場に偶然通りかかったのが、出勤中のムスタファ・アリ氏であり、その時のことを次のように語っています。

「車の窓から外を見ると、私道で男性が倒れていました。

男性は心停止していたので、すぐに別の人に112番(スウェーデンの緊急電話番号)に電話するよう頼み、自分は心肺蘇生法を試すことにしました。

そしてほんの数分後、頭上に何かが飛んでいるのを見つけました。

それはAEDを搭載したドローンだったのです!」

救急車より速く現場に向かい心停止患者の命を救う「AED搭載ドローン」
(画像=数分後、空にはAEDを搭載したドローンが到着 / Credit:Everdrone、『ナゾロジー』より 引用)

アリ氏の迅速な対応とAEDが使用されたおかげで、心停止した男性の命は救われました。

病院に運ばれ、完全に回復した男性は次のように感謝しています。

「この新しいドローン技術と迅速な処置への感謝は言葉で言い表せません。

もしドローンが来なかったら、私はおそらくここにいなかったでしょう」

救急車より速く現場に向かい心停止患者の命を救う「AED搭載ドローン」
(画像=救急車よりも早くAEDを届けてくれる / Credit:Everdrone、『ナゾロジー』より 引用)

今回のことで、AED搭載ドローンが迅速な蘇生措置に役立つと実証されました。

ドローンはわずか3分で現場に到着できると言われており、救急車よりも素早くAEDを届けることができるのです。

現在、Everdrone社によるドローン救命サービスは、スウェーデンに住む20万人をカバーしており、2022年中にはヨーロッパ全域に拡大する予定です。

人々を救うドローンの革命は、今まさに始まったところです。


参考文献

A drone carrying a defibrillator saved the life of a heart-attack patient

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提供元・ナゾロジー

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