キサゴの仲間はどれも美味

イボキサゴはキサゴという貝の仲間です。キサゴ類は国内には3種確認されているのですが、このうち標準種であるキサゴとイボキサゴは内湾の砂泥底に生息するのに対し、ダンベイキサゴという種は外洋の砂底に生息します。そのため千葉県内においても、東京湾側ではイボキサゴが、太平洋側ではダンベイキサゴが漁獲されています。

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(画像=カラフルなダンベイキサゴ(提供:PhotoAC)、『TSURINEWS』より引用)

キサゴ類はいずれも味はよく、キサゴとダンベイキサゴはサイズがやや大きいことから、食用に漁獲され流通しています。「ナガラミ」という地方名で呼ばれることのほうが多いようです。イボキサゴ自体も小さいながら味はよく、漁師の中には手間を惜しまずに好んで食べる人も少なくないといいます。

なお、このキサゴ類はいずれの種も殻の色の変異が大きく、同じ種類であってもそうは思えないほどにカラフルです。このカラフルさと丸い形状から、江戸時代にはおはじきとしても愛されていたそうです。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

提供元・TSURINEWS

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