旭川から車で約3時間ほど、オホーツクエリアの玄関でもある北見市は、その昔世界のハッカのシェア70%を占めるほどのハッカ生産地でした。当時はハッカの刈り取りの季節になると街中がさわやかな風につつまれていたといいます。

そんなハッカも一時は衰退の一途を辿りましたが、現在も北見市のハッカは、さまざまな場所で利用され、ハッカの入ったお菓子は、北見を代表する銘菓にもなっています。
北見市中心地からほど近い場所にある北見ハッカ記念館では、今も北見の歴史を伝えている場所なのです。

目次
古き良き洋館が教えてくれるハッカの歴史
薄荷蒸留館では毎日蒸留体験ができる

古き良き洋館が教えてくれるハッカの歴史

どこか懐かしいハッカの香り北見ハッカ記念館で和ハッカの魅力に触れる
(画像=『北海道そらマガジン』より引用)

現在の場所にある北見ハッカ記念館は、当時ホクレンの事務室として使っていたものです。
館内に入ると、まずはハッカ脳が出迎えてくれます。ハッカ脳とは、蒸留したハッカから取れる天然の添加物の事。このハッカ脳、寒いと結晶化し、温かいと液体に戻ります。特に冬の時期には、真っ白な針状ハッカ脳のキレイな結晶が見られ、その様子はまるで雪の結晶の様にキレイです!

どこか懐かしいハッカの香り北見ハッカ記念館で和ハッカの魅力に触れる
(画像=『北海道そらマガジン』より引用)

館内は入場料無料。1階には、実際に当時使っていた木箱や機械類などがあり、どのようにハッカが生産されていたのかを知ることができます。所狭しと並べられていて、当時を知らない私からみると、とても新鮮に見えます。

歴史を感じる階段を上っていくと、白壁が美しい天井が高い2階へ。
ここではハッカ工場のジオラマがあり、当時、どれほど繁栄していたのかが分かります。また、世界に分布するハッカの種類など数多くの説明を見ることができます。私たちが知っているミントなんてほんの一部なんだと知ります。

薄荷蒸留館では毎日蒸留体験ができる

どこか懐かしいハッカの香り北見ハッカ記念館で和ハッカの魅力に触れる
(画像=『北海道そらマガジン』より引用)

ハッカ記念館の隣には、薄荷蒸留館があります。薄荷記念館とは少し違う倉庫のような造りは、当時のハッカ小屋をイメージして作られたもの。ハッカの刈り取りから出荷までの工程をよりリアルに伝えてくれます。

どこか懐かしいハッカの香り北見ハッカ記念館で和ハッカの魅力に触れる
(画像=『北海道そらマガジン』より引用)

ここでは毎日小型の蒸留器で、1日2回蒸留実演を行っています。ハッカが蒸しあがって蒸留していると辺り一帯が爽やかな空気につつまれます。予約が必要ですが、和ハッカを使ったクリーム作りも楽しく、リップやハンドクリームなどに使えお土産にも好評です。