重要でクリエイティブな仕事を任されるようになった、若手以上ベテラン未満の30代ビジネスパーソンにとって、仕事の服装たるスーツスタイルは画一的にはなりたくないものです。
自らのクリエイティビティ=創造性を鼓舞してくれて、なおかつ社内のドレスコードに反しない・・・そんな理想的なスーツがあるのでしょうか?結論から言うと・・・あります!
英国のMOONの名で親しまれる「Abraham Moon & Sons(アブラハム・ムーン・アンド・サンズ)」の服地で仕立てたオーダースーツは、まさにあなたの創造性を掻き立てる「感性武装」ができる服です。
MOONの服地には英国のヴィクトリア王朝に遡る、家で糸を紡ぐことから始まるホームスパンの精神、先人達の「手紡ぎの心」が織り込められています。それに身を包めば、創造力が沸々と湧きあがることでしょう。この記事では、そんなMOONを紹介します。
目次
街を吹く風に渓谷の光を感じる人におすすめの生地ムーン-MOON
MOON-ムーンとは一体どんな生地ブランド?
街を吹く風に渓谷の光を感じる人におすすめの生地ムーン-MOON
都会にいてもどこいにても自然の美に思いを馳せることができるような、イマジネーションを持てる人こそがクリエイティブな仕事に向いています。
30代になって職場で自分の意見も反映することができて、これから脂がのっていくクリエイティブなビジネスパーソンには、理詰めの計算された戦略も武器になりますが、クリエイティビティ=創造力も備えて欲しいものです。その源は感性であることは明白です。
たとえば街角を吹き抜ける風に渓谷の光を見出すような感性の持ち主こそクリエイター的に仕事をこなせるのでしょう。そんな人達におすすめしたいのがMOONのオーダー服地です。
なぜならMOONの服地は、産業革命以降、工業化した後にも自然の恵みへの畏敬と手作りの精神を損なわず、現在に至ってもなおナチュラルな存在感を持った生地を生み出し続けているからです。
MOON-ムーンとは一体どんな生地ブランド?
手織物製造業者としての「MOON」の始まりは、英国のヴィクトリア王朝の幕開けと時を同じくしています。1837年、ヴィクトリア女王が王位を継承したその年に、北イングランドのヨークシャー地方ギーズリーにてアブラハム・ムーンが服地商を創業しました。
当時家庭で作られていた手紡ぎ手織りの布、今でいうホームスパンを買い取って、生地として仕上げて販売する商いを始めたのです。後に、生地の仕上げに使うために最適な、ヨークシャーの恵みである軟水を引き込んで自らの工場を建て、ここに原料から製品までの一貫生産の歴史も始まりました。
ヴィクトリア女王が英国を統治した1837年から1901年の間は、産業革命によって経済が発展・成熟した大英帝国の絶頂期でした。その中で敷設された鉄道のおかげもあり、MOONの服地は英国中はもとより、欧州各国に広まってゆきました。
アブラハムの遺志を継いだ息子は、工場がしだいに近代化、機械化されても黎明期の手紡ぎの精神を忘れず、素朴な暖かみがある服地の一貫生産を徹底し、現代に至るまで継承されています。
MOON-ムーンの生地は「染め」の段階から特徴づけられている?
MOONの一貫生産の中でも、非常に重要視されているのが最初の段階である羊毛原料を「染め」る過程です。染める前の準備が凄まじく、羊毛原料の中から不純物を0.3%以下になるまで取り除く作業が徹底されます。そこまでするからこそ、鮮やかにそして深く染まってゆくのです。
染め自体も巧みな染料のブレンドによって、実に500種以上の色目を出せるというこだわりぶりです。他社を圧倒する綺麗なタータンチェックやカラフルなツイード、発色のよいメルトンなどは最初の段階で色の冴えが決定づけられていたのです。
MOON-ムーンの生地の世間の評判どのようなものか?
MOONは19世紀に欧州、ひいては世界に広まりました。MOONのように羊毛原料の加工から生地の仕上げまでを一貫しておこなう毛織物製造業者は、現在では数えるほどしか残っていません。
なぜなら20世紀に入ってからの合成繊維や化学繊維の台頭と羊毛の価格の下落により、アナログな生地製造業者は駆逐されていったのです。しかしMOONは生地の色・柄・デザインにも強いこだわりを推し進めて競争力となし、その結果多くの一流ブランドやユーザーの信頼を勝ち得たのです。
MOONの製品はしっかりとした目付けなのにふっくらとして、暖かみがある生地として、スーツ以外にもジャケットやコート服地として重宝されています。永年貫かれてきた「手紡ぎの精神」の賜物と言っても過言ではないでしょう。
MOONは冬生地のイメージが強いのですが、もちろん通年物や春夏物もあり、MOONらしく太番手の糸を使用しつつも、ふっくらと柔らかく心地良い風合いを兼ね備えています。
MOON-ムーンの生地を使ったオーダースーツの価格帯はどれぐらい?
MOONはどのショップでも扱っている服地ではありませんが、MOONの服地を使用して作れるオーダーアイテムの価格をリサーチしました。
スーツなら税別59,000~69,000円ぐらいが相場です。MOONの人気アイテム、ツイードジャケットで税別39,000円ぐらいから。ツイードコートで税別69,000円ぐらいからです。
MOON-ムーンの生地を使ったスーツ・ジャケットはどの店舗で作れるの?
MOONの服地を使って作るオーダーメードは、スーツに限らずジャケットやコートも向いています。東京でMOONの服地のオーダースーツやオーダージャケットなどを作れるオーダーショップを紹介します。
老舗テーラーの旗艦店「HANABISHI 銀座店」でMOON生地をチェック!
銀座にある「HANABISHI 銀座店」でMOONの服地のオーダースーツ・ジャケットが作れます。HANABISHIは1935年に創業した伝統のあるテーラー「花菱」が多店舗展開しているショップで、東京都内には他にも5店舗あります。
1950年あたりから縫製工場のシステム化に成功し、百貨店からの発注を引き受けるようになります。1969年に生産過程にコンピュータを導入し、店舗を着実に増やしてゆき、旗艦店となる銀座店を2017年にオープンしました。
- 店舗名:HANABISHI 銀座店
- 住所:東京都中央区銀座1-7-17 銀座一丁目ガス灯通りビル 1F/2F
- 電話番号: 03-5524-1091
- 営業時間:AM11:00-PM7:30
- 定休日:水曜日 ※水曜日が祝日の場合は営業
MOON-ムーンのおすすめアイテムは何でしょう?
MOONを使用して仕立てることができるものは、スーツ以外でもたくさん種類があります。「ジャケット」「オッドベスト」「コート」です。MOONのドニゴールツイードツイードのコートなどは、お洒落のなんたるかが分かっている感じで素敵です。
スーツの中でMOONらしいものは何でしょう?梳毛のウーステッドもよいですが、冬物ならとりわけ「ツイード・スリーピース」などは、MOONの唯一無二の存在感が顕著に出ます。
春夏物なら、太番手の目の粗いサマーツイード系の服地がMOONの雰囲気をより一層表現するでしょう。
他にも、MOONの人気アイテムとして、マフラーとストールがあります。英国調の発色良いクラシック柄やジョーメトリック柄のマフラー・ストールは、それ一点だけでも着こなし全体を引き立てる効果もあります。
MOONのツイードで作ったハンチングなどのクラシカルな帽子も、現代ファッションの中でも「粋」を演出できるアイテムです。
ツイードで作ったバッグも、小物としてのお洒落度は抜群ですね!