ファッションブランドとしては今や知らない人がいないほど有名なラルフローレン。しかし腕時計製造に参入したのは比較的近年のことで、ファッションブランドとは思えない完成度の高さで高い評価を獲得しています。

見た目の美しさもさることながら、内部のムーブメントも本格的なスイスメイド。時計専業ブランドに勝るとも劣らないクオリティだと言えるでしょう。

ここでは、そんなラルフローレンの腕時計について紹介します。

目次
ラルフローレンの時計の解説
ラルフローレンの時計の定番シリーズ紹介

ラルフローレンの時計の解説

ラルフローレンの時計の歴史

時計好きほど惹き込まれるラルフローレンの時計の魅力とは
(画像=ralphlauren.com/brands-watches-explore、『KASHI KARI』より引用)

ラルフローレンは、アメリカで設立されたファッションブランド。創業者の本名はラルフ・ルーベン・リフシッツ(Ralph Rueben Lifshitz)氏で、1968年に自身の愛称を冠するかたちでブランドを設立しました。

クラシックな英国的なファッションをアメリカ流に落とし込んだアイテムで、アメリカントラッドやアイビーファッションを代表するブランドとして発展。特に高級スーツやポロシャツなどのメンズウェアで、世界的に知られるブランドとして成長を遂げました。

デザイン画を描くことを苦手としていたラルフローレン氏は、通常のデザイナーとは異なり、デザインや広告、ショップのイメージなどのコンセプトを包括的に提案する「コンセプター」を自称していました。この手法はデザイナーの新たな在り方として、のちにトミー・ヒルフィガーやトム・ブラウンといったブランドにも影響を与えます。

時計好きほど惹き込まれるラルフローレンの時計の魅力とは
(画像=bobswatches.com/rolex-blog/new-releases/ralph-lauren-watches.html、『KASHI KARI』より引用)

元々はネクタイの販売から始まり、ポロシャツの代名詞としての地位を確立したラルフローレン。時計業界に参入したのは、創業からおよそ40年が経つ2009年のことです。創業者のラルフローレン氏は熱狂的な時計愛好家で、かねてから自身がデザインした腕時計を発表することを夢に描いていました。

時計ブランドとしては新参者のラルフローレンでしたが、リシュモングループと共同でプロジェクトを進めるかたちで時計の製造を開始。リシュモングループは傘下にヴァシュロン・コンスタンタンやジャガー・ルクルト、IWCなども所属する一大グループです。

そのリシュモンから技術提供を受けているため、新興ながらもハイクオリティな時計製造を実現。時計部門の誕生からわずか10年で、世界が認める美しいコレクションを展開しています。

時計専業ブランドにも匹敵するラルフローレンの時計の特徴

時計好きほど惹き込まれるラルフローレンの時計の魅力とは
(画像=bobswatches.com/rolex-blog/new-releases/ralph-lauren-watches.html、『KASHI KARI』より引用)

ラルフローレンの時計は、ファッションブランドとは思えないほど本格的な機械式時計の製造にこだわっています。逆に言うと、「ファッションブランドだからといって舐められない」ために品質を徹底的に重視していると言えるでしょう。

低価格モデルには、セリタ社製のムーブメントを採用。セリタは、ETA社と肩を並べるほどの汎用ムーブメントメーカーで、多くのスイス時計に採用されています。

そして高価格モデルには、世界屈指の名門ブランドである「ジャガー・ルクルト」や「ピアジェ」、「IWC」のムーブメントが採用されています。まさにリシュモングループとの協力のなせる技。ラルフローレンの時計は紛れもなく本格機械式時計だと言えます。

ファッションブランドとして成功を収めているだけあって、デザインセンスに関してもつけ入るスキがありません。クラシックなドレスウォッチには、ブレゲ針やローマンインデックスを採用。一方でカジュアルなモデルも決して奇抜ではなく、細部までこだわり抜かれた洗練されたデザインです。

愛用している有名人

ラルフローレンの腕時計は、TVドラマの『相棒 season14』で反町隆史さんが着用されていました。「スリム クラシック 42mm」というモデルで、ギョーシェ彫刻やブレゲ針が美しいクラシックなデザインの1本です。

ラルフローレンの時計部門の誕生からまだ10年とはいえ、年々注目度が上がっているため、今後有名人の着用情報も増えていくことが予想されます。

時計愛好家も認めるラルフローレンの時計の評価

時計好きほど惹き込まれるラルフローレンの時計の魅力とは
(画像=monochrome-watches.com/interview-guillaume-tetu-ralph-lauren-watches-coo-new-strategy/、『KASHI KARI』より引用)

基本的にファッションブランドや宝飾ブランドが販売する腕時計は、時計愛好家やマニアからは嫌煙される宿命にあります。時計の世界では、どうしても「歴史」や「自社製造」などが重要視されがちだからです。

ところが、ラルフローレンの腕時計は時計愛好家からも高評価を博しています。もちろん腕時計なので多少の好き嫌いがあるのは当然ですが、初登場から10年の間で悪い評判がほとんど出てきていません。

これには、ムーブメントにジャガー・ルクルトやIWCのものを採用するなどの本格的な品質を実現していることが理由として考えられます。また、創業者のラルフローレン氏が無類の時計好きであることや、時計への敬意が充分に感じられるデザインも好感度の高い理由です。

ラルフローレンは、ファッションブランドながらも時計愛好家を唸らせる”最初のブランド”と言っても大げさではないでしょう。

ラルフローレンの時計の定番シリーズ紹介

THE SPORTING COLLECTION(スポーティング コレクション)

スポーツのスピリットと最上級のスイス製ムーブメントの魅力を融合させたシリーズです。

代表作のポロシャツがそうであるように、ラルフローレンとスポーツは切っても切れない関係。腕時計でもその世界観を表現しています。

スポーツコレクションと言ってもカジュアルな印象は控えめで、ドレス寄りのデザインのものが多いです。

SPORTING WORLDTIME

時計好きほど惹き込まれるラルフローレンの時計の魅力とは
(画像=item.rakuten.co.jp/emedama/4573374935552/、『KASHI KARI』より引用)

スモールセコンドにカレンダー、パワーリザーブインジケータを備えた高性能なモデルです。各国の主要都市を選択できるワールドタイム機能付きで、世界を飛び回る男性にぴったりの逸品です。

SPORTING CLASSIC

時計好きほど惹き込まれるラルフローレンの時計の魅力とは
(画像=item.rakuten.co.jp/emedama/4573374935095/、『KASHI KARI』より引用)

白文字盤とローマンインデックスがクラシックな雰囲気の1本。フォーマルに着用しても不自然ではないほど落ち着いたデザインですが、ベゼルに配されたビスがさり気なく個性を演出しています。

SPORTING CHRONOGRAPH

時計好きほど惹き込まれるラルフローレンの時計の魅力とは
(画像=item.rakuten.co.jp/emedama/4573374935026/、『KASHI KARI』より引用)

3つ目のサブダイヤルを備えたクロノグラフモデルです。パワフルで男らしいディティールながら、エレガントな雰囲気も併せ持っているのが魅力です。

THE SAFARI COLLECTION(サファリ コレクション)

本格的なミリタリーウォッチを展開するシリーズです。

ラルフローレンは1980年代にアパレル分野でもサファリルックのコレクションを発表しており、デザインは当時のアーカイブから踏襲。正統派ミリタリーウォッチのテイストを大事にしつつ、独自の世界観も盛り込まれています。

カジュアルながら、さり気なく男らしさをアピールできるコレクションです。

SAFARI 39MM CHRONOMETER

サファリコレクションの中でも最もシンプルなモデルです。ヴィンテージ加工が施されたケースが、ミリタリーファン垂涎モノの味わい深さを携えています。黒を基調としながら、オレンジの秒針やオリーブグリーンのキャンバスベルトがアクセント。

SAFARI 50MM GRAND DATE

時計好きほど惹き込まれるラルフローレンの時計の魅力とは
(画像=pinterest.jp/pin/348606827391681757/、『KASHI KARI』より引用)

エイジング仕上げを施したブラックのステンレススティールケースに、ほのかな光沢を放つ文字盤、12時位置に大型の日付表示を備えたモデルです。6本のネジで固定された裏蓋も実に独創的。オフの日に着用したい腕時計です。

SAFARI 45MM CHRONOMETER

時計好きほど惹き込まれるラルフローレンの時計の魅力とは
(画像=pinterest.jp/pin/668573507155076492/、『KASHI KARI』より引用)

迷彩柄の文字盤で、ミリタリー色が強調されたモデルです。カジュアルな雰囲気ながら、ダークオリーブグリーンのアリゲーターストラップで高級感も漂わせます。

ビジネスでの着用はさすがに難しいですが、カジュアルシーンで重宝すること間違いなしの1本です。

THE AUTOMOTIVE COLLECTION(オートモーティブ コレクション)

オートモーティブ コレクションは、クラシックカーのデザインからインスパイアされた極上の美観を誇るシリーズです。

創業者ラルフローレン氏自身が所有する伝説的なヴィンテージカー「1938年型 ブガッティ タイプ57SC アトランティック クーペ」の意匠を腕時計で表現。ブランドとしては初となるオープンワーク(スケルトン文字盤)など、挑戦的なデザインが魅力を放ちます。

精度、スタイル、性能を究極の形で実現したラグジュアリーな腕時計コレクションが並びます。

AUTOMOTIVE 45MM CHRONOMETER

時計好きほど惹き込まれるラルフローレンの時計の魅力とは
(画像=pinterest.jp/pin/336925615857652251/、『KASHI KARI』より引用)

木目のサークルが文字盤に配置された独創性抜群のモデル。ポリッシュ&ブラッシュ仕上げのステンレススティールに、6本のネジで固定されたベゼルがヴィンテージカーを彷彿とさせます。デザインにこだわりつつ、高い視認性も維持した実用的な1本です。

AUTOMOTIVE 39MM

時計好きほど惹き込まれるラルフローレンの時計の魅力とは
(画像=pinterest.jp/pin/158540849366235641/、『KASHI KARI』より引用)

ショットブラスト加工を施したステンレススティール製のインド紫檀ベゼルで、ラルフローレンの腕時計デザインの看板を担いつつある名品です。まさにヴィンテージカーのハンドルのようなベゼルデザインで、唯一無二の存在感を発揮します。

AUTOMOTIVE 45MM SKELETON

時計好きほど惹き込まれるラルフローレンの時計の魅力とは
(画像=pinterest.jp/pin/863002347319074474/、『KASHI KARI』より引用)

ラルフローレンの腕時計の中で唯一のスケルトン文字盤モデルです。独創的なインド紫檀のベゼルに縁取られた文字盤から、精巧なスイス製ムーブメントの動きを堪能できます。

AUTOMOTIVE 45MM DOUBLE TOURBILLON

時計好きほど惹き込まれるラルフローレンの時計の魅力とは
(画像=pinterest.jp/pin/A0lb_gAQAF8GDhgROq7Gbpc/、『KASHI KARI』より引用)

複雑機構として名高いトゥールビヨンを2つ並べるという、世界を見渡しても限られた時計メーカーにしか実現できないような技術を搭載したモデル。ファッションブランドの枠を超えた、高級仕様の逸品です。