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コロナ地形の形成シミュレーション

コロナ地形の形成シミュレーション

今回の研究チームは、金星表面下の熱機械的活動の数値モデルを利用して、コロナ地形形成の3Dシミュレーションを開発しました。

このシミュレーションは、コロナ地形の形成過程を非常に詳細に提供していて、コロナ地形の形成段階ごとに見られる特徴も特定することが可能になったのです。

このシミュレーションから得られた結果を、実際に金星表面で観察されたコロナ地形の特徴と一致させたところ、一部のコロナ地形は現在も進化の途中(活動中)であるということが判明。

これは明確に金星の地質活動を示す最初の証拠であり、惑星の内部がまだ活発に動いてかき回されていることを示しています。

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こうした活発なコロナは37箇所も特定され、それらは少数の地域に集まっていました。

これは、惑星の地質活動が活発な領域を示唆するもので、今後金星の内部の活動を調査するためのターゲットを決める際に有益な情報となります。

そのうち、金星で起きた火山噴火なども観測される日が来るかもしれません。

この研究は、米国メリーランド大学とスイスのチューリッヒにある地球物理学研究所の研究者チームにより発表され、論文は7月20日付けで地球科学全般を扱う科学雑誌『Nature Geoscience』に掲載されました。

Corona structures driven by plume–lithosphere interactions and evidence for ongoing plume activity on Venus