キーファウンドリは22日、韓国半導体スタートアップであるキューバーモーティブ(Cubermotive)のワイドタッチ用半導体を量産し、韓国内ファブレスとの協力事例を増やしていると明らかにした。同社はキューバーモーティブに2世代0.13㎛(マイクロメートル)内蔵型フラッシュ工程に30V高電圧オプションを追加したハイブリッド工程サービスを提供する。韓国メディア「ソウル経済」が報じた。

最近、半導体設計企業(ファブレス)は多様な機能を一つの半導体に統合しようとしている。例えば、ワイヤレス充電集積回路(IC)の場合、デジタルロジック、アナログブロック、電力管理など様々な機能を一つのチップに組み込む。

ファブレスチップを委託生産するキーファウンドリは、内蔵型フラッシュにBCD、高電圧などを追加したハイブリッド工程を開発し、顧客企業に提供している。

キーファウンドリは国内のファウンドリ企業の中で唯一、独自開発したフラッシュセルと設計資産(IP)を保有している。

会社が開発した第2世代内蔵型フラッシュ工程は、第1世代対比工程を7段階縮小したのが特徴だ。これに20V高電圧、30V高電圧、40V BCDオプションを追加し、ハイブリッド工程を実現した。今回キューバーモチーフに提供したハイブリッド工程は64Kbytes内蔵型フラッシュに30V高電圧オプションを追加した。既存の工程にオプションが追加されても特性と信頼性は維持される。

キューバーモーティブは大面積タッチスクリーンセンサー半導体を主力とする韓国国内ファブレス企業で、2017年からキーファウンドリと協力してきた。

キューバーモーティブは今回生産した製品で、20インチ級ワイドタッチIC3つで60インチの大型ディスプレイ「マルチタッチ」を実現した。

キューバーモーティブのイ・ドンウォン代表は「ワイドタッチICはキューバーモーティブとキーファウンドリの共同製作品」とし「キーファウンドリの新工程を適用することで価格競争力を高め、信頼性を向上させることができた」と明らかにした。続いて「キーファウンドリと通信・車両向け半導体開発に持続的に協力していく予定」と述べた。

キーファウンドリのイ・テジョン代表は「キーファウンドリは顧客が必要とする工程を事前にセンシング・開発し、多様な製品の設計が可能なファウンドリサービスを引き続き提供する計画」と述べた。

キーファウンドリは、第2世代0.13マイクロン内蔵型フラッシュ工程に120V BCDオプションを追加したハイブリッド工程を開発している。

提供元・コリア・エレクトロニクス

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