下町・新小岩の駅から数分、通りの角にひっそりと佇むバー「フストカーレン」がある。ここは〝伝説のバー〟と呼ばれ、多くのファンを魅了する店として知られている。先代が引退し、共に働いていた白石諒斗氏が平成28年(2016)より引き継いだ。「当時は少なからずプレッシャーもありました」。
 

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レンガ造りの外観。店名は「ここで収穫を得て帰ってもらえるように」と名付けられた。(画像=男の隠れ家デジタルより引用)
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この日、ここで修行をしたという氏の兄弟子が訪れた。(画像=男の隠れ家デジタルより引用)

代替り後のある日、常連客から「私は君よりもこの店を愛してる」と言われたこともあった。長年愛された店だからこそ、客たちの思いも深いことがわかる。

「師匠から学んだことを生かして、自分の色を添えていきたいですね」と笑顔で語る白石氏。広々とした逆コの字形のカウンター奥で、一人黙々と作業する姿をとても凛々しく感じた。継承した技はもちろん、日々新たなオリジナルカクテル作りの研究にも余念がない。
 

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完熟したメロンを贅沢に使用した「フレッシュメロンのカクテル」は2200円。(画像=男の隠れ家デジタルより引用)

壁一面に並ぶ洋酒には、先代から引き継いだものに少しずつ新たなボトルが足されていく。このように今後の店の物語を紡いでいくのだろう。

【Selected cocktail】オリジナルのトマトのカクテル

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オリジナルのトマトのカクテル(画像=男の隠れ家デジタルより引用)

フレッシュのトマトを使用したオリジナルのブラッティーシーザー。トリュフ塩を施したスノウスタイルに、チーズやバジルとともにライムリーフが添えられた爽やかな一杯。1650円。
 

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先代の頃から飾られる絵画。静寂を意味するそうだ。(画像=男の隠れ家デジタルより引用)
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カウンターには白石氏自身のコレクションのほか、常連客の私物を含めた多くのパイプが並べられ、日々煙を燻らせる。(画像=男の隠れ家デジタルより引用)
【BAR DATA】
Fust Carlent(ふすとかーれん)
葛飾区新小岩4-13-6
03-5607-3484
営業時間/19時~
定休/水曜
席数/カウンター8席
チャージ/1000円
アクセス/JR「新小岩駅」より徒歩約7分

男の隠れ家デジタル編集部
いくつになっても、男は心に 隠れ家を持っている。
我々は、あらゆるテーマから、徹底的に「隠れ家」というストーリーを求めていきます。

提供元・男の隠れ家デジタル

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