近年は、技術競争の激化により、技術保護の手段の選択が重要になっている。技術保護には、特許権と営業秘密の二種類がある。特許権を保有すると、保有者が技術を20年間独占的に使用することができるが、技術を公開する必要がある。一方、営業秘密は、技術保有者が秘密を維持できれば、期限の制限なく技術を独占的に使用することができる。今回、韓国特許庁は、このような技術保護戦略を補助するための「特許・営業秘密戦略(IP-MIX)ガイドライン」を発刊した。韓国メディア「マネートゥデイ」が報じた。

特許庁は22日、模倣の容易さなどを基準に、特許や営業秘密、またはその両方を利用した技術保護方法を紹介し、事例などを収録したガイドラインを発刊、配布すると明らかにした。

今年度に終結したLG化学とSKイノベーションとの間のバッテリー営業秘密侵害訴訟からわかるように、新技術、特に工程技術に対する保護手段には営業秘密が主に使われている。そのため、営業秘密による技術の保護の重要性が浮上している。

このように、技術保護の手段が重要になっている昨今の状況を踏まえ、今回発刊されたガイドラインでは、特許と営業秘密の長所・短所を比較分析し、逆設計の可能性、技術を公開した際の問題点、経営戦略など、技術保護手段の選択時に考慮すべき選択基準を収録した。また、特許と営業秘密の選択・組み合わせの事例を多数紹介し、研究現場で簡単に活用できるように工夫した。

さらに、新型コロナウイルスの拡散でmRNAワクチンの開発に関心が集まっている状況を踏まえ、生産工程別産出物を保護する方法と関連する制度を案内する内容も収録し、ワクチン開発企業が技術保護戦略を立てる際に参考にできるようにした。

特許庁のジョン・ヨンウ産業財産政策局長は、「このガイドラインが韓国研究者たちの研究開発成果物の保護方法の選択の助けになることを望んでいる」と述べた。

このガイドラインは特許庁ホームページの「コロナ19(新型コロナウイルス)特許情報ナビゲーション」と知識財産保護総合ポータルからダウンロードできる。

提供元・コリア・エレクトロニクス

【関連記事】
韓国の双竜自動車が日本で販売?「ヒュンダイも撤退したのに…」 韓国紙が関心
韓国がパワー半導体のSiC素材検査技術を国産化…「日本の半分のコストで開発」
LGグループが日本法人社屋を約200億円で急遽売却へ
米特許登録数 IBM1位、サムスン2位、LG3位、4位キャノン
フォルクスワーゲンが韓国二社とのEV電池取引を打ち切りか…特許紛争に嫌気?