
ベガルタ仙台:MF上原力也
2021シーズンを通して大量失点と得点力不足に悩まされたベガルタ仙台。勝利数では最下位となった横浜FCの6勝よりも少ない5勝と、選手やサポーターにとっても辛いシーズンであった。そんな中、移籍動向では追い打ちをかけるような事態が起きている。
長年チームを支えてきたMF関口訓充が契約満了でチームを離れ、多い失点数の中にあっても高いセービング技術で出場した37試合ゴールを守った守護神ヤクブ・スウォビィクがFC東京へ、2021シーズンチーム得点王のFW西村拓真が横浜F・マリノスへそれぞれ完全移籍が報じられているのだ。
文字通り攻守の要を失ってしまう中、仙台が絶対に手放せない選手はMF上原力也だろう。現在はジュビロ磐田からの期限付き移籍となっておりその期限は2022年1月までだが、2021シーズンはチーム最多の5アシストを記録し、心臓としての役割を果たしていた。心臓まで古巣復帰となってしまえば、仙台の1年でのJ1復帰も難しくなるだろう。

横浜FC:FWサウロ・ミネイロ
2021シーズン開幕から5月中旬まで勝ち星が挙げられず、最終的にはJ1ワーストの失点数でJ2降格となってしまった横浜FC。移籍の動向として、世間では日本サッカー界のレジェンド三浦知良の去就に注目が集まっているが、内情はかなり深刻で主力陣の流出が止まらない。
シーズン通して中盤を支えチーム最多の7アシストを記録した瀬古樹が川崎へ、FW陣では最多の31試合に出場したジャーメイン良と、最終ラインの主力である袴田裕太郎が磐田へ。サイドからのドリブル突破で多くのチャンスを演出していた松尾佑介が浦和レッズへと移籍が決定的。その他にも、夏に加入して以降は正GKとしてゴールを守ったスベンド・ブローダーセンにヴィッセル神戸入りの噂が出ているなど、補強なしではチーム力の低下が否めない状態だ。
そんな中だからこそ、横浜がこれ以上絶対に手放すべきではない選手は、FWサウロ・ミネイロだ。途中加入で出場試合は11試合にとどまったが、出場試合数の多い他のFW陣を抑えてチームトップの4ゴールを挙げるなど、存在感を示した。すでに他クラブが調査を開始しているといった報道も出ているが、中村俊輔や手塚康平といったパスの出し手は残留が決定しているため、受け手であり得点力のあるミネイロの慰留が叶えば、横浜の攻撃面での不安要素は軽減できる。
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