今や各種SNSや動画サイトで人気ジャンルの一つとして確立した感のある「ペットさん動画・静画」の中には、「ペットさんが人間さんの食べ物をつまみ食いしようとするが、それは実はその動物が基本的に好き好んで食べないものだったので結局食べなかった」というものも幾つかあります。
この種の動画や静画は、短く簡単ながら起承転結のあるストーリーであり且つ最後にいわゆる「オチ」もあるのでしばしば注目を集めて人気になりますが、何せ「ペットさんが誤食未遂をする」という内容なので、矢張り冷静になって考えると明らかにヒヤリハット事例としての側面があります。
今回のテーマも、そうした幾つかの「ペットさん誤食未遂動画・静画」を元にした架空の事故についてです。
とあるお家は若干経済的に普段より余裕ができたので、寿司の出前を取りました。そこへペットの猫がやってきて、テーブルに飛び乗りご一家の母親と小さなお嬢さんが見ている中ご馳走と間違えてプラスチック製の「バラン」をくわえて部屋の隅に行き、ゆっくり食べようとしましたが食べられないものだとわかり、黙って口から吐き出しました。
この光景を見たママさんとお嬢さんは大笑いし、ママさんがそれをSNSに投稿すると大いに人気が出て複数のネットニュースにも「ほのぼのエピソード」として取り上げられ、ヒヤリハット事例であるという指摘はほとんど(ネットニュースサイトの記事に至っては全く)ありませんでした。
そしてそれから半年も経たないうちに、当該の猫は嘔吐して激しくのたうち回り死亡してしまいました。死因として考えられるのは、一体何でしょうか?
・・・正解例は、「この飼い主さん家族(や、SNS投稿を目にした人々の大多数)が猫の誤食未遂を全くヒヤリハットであると認識しなかったために、猫が食べると中毒を起こす食材を間違って食べてしまっても大したことがないとみなしてしまったこと」などです。
これは何度でも言わなければなりませんが、ペットが人間の食卓に過剰に近付く時点で既に「ヒヤリハット」であり、(例え吐き出したり、そもそも食べ物でなかったりして食べなかったりとしても)つまみ食いをした時点で既に「事故の初期段階」であるということを、再度頭に叩き込んでおきましょう。
更にいうと、一度誤食あるいは誤食未遂のあった猫は再度誤食をする危険度が高いという指摘もあるので、用心に越したことはありません。
<参考サイト>
ねこのきもち健保通信・誤食
提供元・QUIZ BANG
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