コートを羽織るには少し早い、でもスーツだけでは肌寒いという難しい季節に活躍するのが『セーター』。
『セーターなんて野暮ったい』、『色使いが難しい』というコーディネートの難しいイメージを払拭し、体感的にも視感的にも温かみのあるスタイリッシュなイメージを実現したい。
そんなあなたに、程よく薄手で肌触りも重視した質感のある生地のセーターで、上質でシックな大人の男を演出したい男性のために英国風のクラシカルな着こなし方を紹介します。
スーツに『セーター』スタイルはマナー違反?
厳密にいえば、フォーマルなビジネスシーンにおいてスーツ×セーターやスーツ×カーディガンという組み合わせはカジュアルなイメージからNGとされています。
しかし、ウォームビズが選ばれる現在では、オフィスカジュアルに対して寛容な企業も多く、普段のオフィス業務内においてはスーツ×セーター、スーツ×カーディガンという着こなしも許容されています。
その中でもセーターが選ばれる最も大きな理由は、首元がラウンドネック(丸首)のものが多く、美しく洗練された上品なシルエットを保つことができるからでしょう。
『ライトすぎないフォーマル』は、体感的にも視感的にも温かで、ビジネスシーンにおいても違和感を与えません。
オフィスカジュアルの文化が進む現代においても、クラシカルな上品さを失わないジェントルなデザインのセーターで一目置かれる”選ばれる男”に今季変身してみませんか?
『スーツ×セーター』着こなしの3つの注意点
では実際にスーツ×セーターという組み合わせをする場合に、どのような注意点があるのでしょうか?
ここでは、着こなしの際の注意点を3つ紹介しビジネスパーソンとして恥をかかない身だしなみのルールを解説します。
スーツ×セーターの注意点①『ジャストサイズを選ぶ』
スーツのサイジングがぴったり目が主流になってきていることから、ジャケットはボタンを全て閉じて胸元に手を入れた時に手のひらがすっと入るくらいの余裕がベストです。
ジャケットがジャストサイズとなると、インナーであるシャツやセーターのサイズもジャケットに合わせることがコツです。
あまりにもゆったり目のサイズを選ぶと、ジャケットがごわつきシルエットが崩れてしまい見栄えにも良くありません。
またラウンドネックタイプのセーターで、小さいサイズを合わせると、首元に余裕がなく窮屈な印象を与えてしまいます。
サイズの目安は、ラウンドネックタイプでいくと首元からネクタイの結び目のディンプル(結び目の下の窪み)が隠れ、結び目だけが覗く程度がポイントです。
スーツ×セーターの注意点②『シックなカラーと柄を心掛ける』
強い原色やピンクなどの派手なカラーや柄はビジネスシーンにおいて相手に不快感を与えかねません。ただしオフィスカジュアルに柔軟な姿勢をとる企業もあり、ジャケパンスタイルなど会社の規則に沿ったドレスコードでコーディネートを楽しみましょう。
ジャケパンスタイルを許されている企業でも、ビジネスの場である以上はメリハリを出すためにも、カラー・柄はシックで落ち着いたものを選びます。
スタイリッシュな着こなしを目指すなら、シンプルな中の上質さを追求するのがコツです。”違い”を求めるのであれば、セーターの網目をハイゲージではなく、ケーブル網みをチョイスするというのも◎。
スーツ×セーターの注意点③『ネクタイはコーディネートのかなめ』
ハイゲージタイプを選んだ場合には、ネクタイの柄で調整すると”差の出るコーディネート”になります。ネクタイを選ぶ時のポイントは、ボリュームを抑えたいからといって細めのタイプを選ぶのはNG。
細いネクタイはビジネススーツの襟幅と合わず、アンバランスになってしまいます。ボリュームを抑えたい場合は結び方をプレーンノットにすると首元がすっきりします。
スーツ×セーターでカジュアルさを印象付けているため、ネクタイのカラーはネイビーやブルー、ブラウン系で抑えめに、柄は小さな水玉やストライプにするとインテリジェンスなコーディネートに仕上がります。
Vネックタイプのセーターにする場合は、ディンプルを、1つまたは2つにすると華やかさが増します。