電気自動車(EV)市場が成長するにつれ捨てられる電池が増え、政府が廃バッテリー管理を大幅に強化する。廃バッテリーがリサイクルされる割合を引き上げるために市・郡・区をはじめとする基礎地方自治団体がバッテリーを収集・保管して売却までするよう義務化するというのが骨子だ。 韓国メディア「毎日経済」が報じた。

19日、韓国政府関係者によると、環境省は自治体が廃バッテリーを責任持って売却するようにする「電気自動車バッテリー返却に関する告示」改正計画を出した。環境部はこの告示改正案を来年1月1日から適用する計画だ。

現行法令上、電気自動車が廃車される時、各自治体にある廃車業者はバッテリーを自治体に返却し、自治体はこれを分離して運搬・保管するようになっている。改正告示にはここに加え、自治体の売却責任義務が含まれる。

告示が改正されると、来月からは自治体が公開競争入札を行い、廃バッテリーを廃棄物リサイクル業者などに販売することになる。従来は自治体に販売義務がなく回収した後、廃電池を放置することが多かったが、来年からはバッテリー返却業務代行機関が販売まで処理するよう自治体が監視する義務が生じる。

環境省関係者は「電気自動車のバッテリー告知には自治体が廃バッテリーを保管までするようになっており、以後の手順については管理責任が不明で廃バッテリーが路上に放置される問題点があった」と話した。

環境部は、再使用やリサイクルが難しい廃バッテリーは、環境汚染を防ぐために研究機関に無償提供も可能となるよう告示改正を進めている。環境省は「リサイクル可能なバッテリーはできるだけリサイクルされるように誘導し、リサイクルが難しくても研究目的に活用されるよう支援する計画」と明らかにした。

電気自動車の普及が増え、廃バッテリー市場規模は急速に大きくなっている。市場調査会社SNEリサーチは2019年に1兆6500億ウォン(約1600億円)規模に過ぎなかった全世界の電気自動車廃バッテリー市場規模が2030年には20兆2000億ウォン(約2兆円)まて大きくなると見通した。

廃バッテリー市場は2050年600兆ウォン(約60兆円まで成長すると見込まれる。電気自動車の販売量が2017年の368万台から今年850万台、2025年には2200万台まで拡大する傾向を反映したものだ。エネルギー経済研究院は、今年440個にとどまった国内廃バッテリーが2025年に8300個、2029年には7万9000個余りに増えると予想した。

提供元・コリア・エレクトロニクス

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