「フリーランスになると、どんな後悔があるのかな?」
「実際に後悔した例があれば、今後の参考に知りたい……」

と思うことはありませんか?

そこで今回は、フリーランスになって後悔を感じる5つの例とその対策をご紹介します。

フリーランス歴6年目の筆者の経験を踏まえた対策を載せているので、ぜひ最後までお読みください。

目次

  1. フリーランスになってから感じた5つの後悔
    1. 後悔1. 仕事が獲得できない
    2. 後悔2. スキルがなかなか伸ばせない
    3. 後悔3. 収入が思ったように伸びない
    4. 後悔4. 案件管理が上手くできない
    5. 後悔5. クレジットカード・賃貸の審査が通らない
  2. フリーランスになって後悔しないために。いまからできる4つの対策
    1. 対策1. 自分の経験でどんな仕事ができるか整理する
    2. 対策2. 副業として実際に仕事をやってみる
    3. 対策3. 収入面での不安を軽減するため、生活防衛資金を準備する
    4. 対策4. クレジットカードを事前に作っておく
  3. おわりに

フリーランスになってから感じた5つの後悔

今回ご紹介するフリーランスになって後悔を感じた例は、次の5つです。

  1. 仕事が獲得できない
  2. スキルがなかなか伸ばせない
  3. 収入が思ったように伸びない
  4. 案件管理が上手くできない
  5. クレジットカード・賃貸の審査が通らない

これまで筆者が行ってきた対策もセットでご紹介します。詳しく見ていきましょう。

後悔1. 仕事が獲得できない

「仕事獲得のため提案しようにも、実力を示せず案件が獲得できない……」といった悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。特に駆け出しのころは、実績がありません。実際に筆者もフリーランスになりたての頃は、うまく仕事が獲得できず悩んでいました。

筆者の場合は、以下の3つの方法でこの悩みを解決しました。

  • スキルではなく経験をベースに提案する
  • 自分の実力を示せるツールや資料を作って送る
  • 案件が獲得できたら、手放したくない存在を目指す

それぞれ詳しくご紹介します。

【案件獲得のコツ1】 スキルではなく経験をベースに提案する

筆者はフリーランスになって間もなく、テックライターの案件を獲得しました。このとき強みにしたのは、スキルではなく「経験」です。

執筆経験がなかったため、記事の質で戦おうとすると別の応募者に負けてしまいます。ただし自分にはIT分野での職歴があったので、その経験を活かしたIT系のライターに応募したのです。

このように経験を強みにすれば、実績がなくとも案件獲得に繋げられます。

  • アパレル経験があるなら、ファッション系のライター案件に応募する
  • 地方の飲食店サイト運営経験があるなら、ローカル飲食店に特化したWeb制作案件を探す

このような流れで、経験をベースに提案すると案件獲得しやすいでしょう。

【案件獲得のコツ2】 自分のスキルを示せるツールや資料を送る

「経験がある」と言葉で伝えても、「実際どのぐらいのスキルがあるの?」「依頼した仕事をこなせるの?」といったところまでは伝えきれません。

そのため筆者は、

  • スキルを示せるツール
  • ツールを補足した動画

を作って提案時に送付していました。

とはいえ、作ったツールを闇雲に送っても、実力を示すサンプルにはなりません。「そのツールが作れるのはわかったけど、今回依頼するツールは作れるの?」と思われてしまうからです。

そのため、以下の流れでよくある仕事を分析し、提案に使えるツールをいくつも作って提案していました。

■サンプルツールを作る流れ

  1. クラウドソーシングなど、自分が営業する媒体の過去案件をExcelなどにリストアップ
  2. 案件をカテゴリ分けし、どんな仕事が多い傾向にあるか分析
  3. よくある仕事 + 単価が高い + 自分で作れそうな案件から、ツールのサンプルを開発

サンプルツールを作って準備するのは大変でしたが、似た案件が来たときの通過率がぐっと上がりました。

【案件獲得のコツ3】 案件が獲得できたら、手放したくない存在を目指す

案件の獲得は、ゴールではなくスタートです。「ここからクライアントの評価が始まる。評価を上げるためには、どう動いていくのがベストだろう……?」といった心持ちで仕事を始めましょう。

たとえば筆者は、ライターとして活動するときに以下を意識しています。

■ライターの仕事で意識していること

  • なるべく即レス。即レスが難しい場合は、メッセージを見たことを早めに伝える
  • この記事も必要だろうなと思ったら、理由を添えて提案する
  • 記事の構成をやや変更した方がよいと思ったら、理由を添えて提案する
  • クライアントから頂いたFBは、メモして次の執筆時にチェックする
  • クライアントの作業負荷を減らすための提案を、自分から積極的に行う

「ここまで丁寧に仕事してくれるなら、他の案件を依頼しても安心かな……?」
「執筆だけでなく、編集も少し任せてみようかな……?」

と思ってもらえるように、意識して行動しています。ライターに限らず、多くのフリーランスは同じ意識があると良いかもしれません。

元々単発の依頼だった仕事が継続案件になったり、大口案件になったりすることもあるのでおすすめです。

後悔2. スキルがなかなか伸ばせない

フリーランスとして生きていくには、生活するために必要なお金を稼がねばなりません。

しかしお金を稼ぐことだけ意識して「過去に鍛えたスキルを使った仕事」にしがみついていると、成長が止まってしまう可能性があります。

成長が止まってしまうと、「よりスキルが高く、依頼しやすい人」に乗り換えられてしまうことも。自身の成長を考えて、仕事を取っていくことも重要です。

筆者の場合、以下の2点を踏まえ、成長につながる仕事の獲得も進めてきました。

  • 経験を活かせる仕事を探す
    ライター経験を積んで、メディアディレクターを目指すなど。
  • 経験を糧に、仕事の分野を広げる
    システムエンジニアの経験を活かし、畑の違うテックライターを目指すなど。

実際2年前までは、ほぼライターのみの仕事でしたが、今では複数のメディアでディレクターをしています。

メディアディレクターになってからは、「メディアのゴールにつなげること」を意識するようになりました。ライターとしてひたすら記事を書いていた時期と比べると、ゴールを意識して執筆するスキルが上がったと感じています。

後悔3. 収入が思ったように伸びない

「思ったように収入が伸びない……」といったことも、フリーランスになった時によくある悩みの一つです。

目の前の仕事に全力で打ち込み、以下のようなタイミングで単価交渉すれば上がる可能性はあります。

  • 追加の仕事依頼が来たタイミング
  • 作業の巻き取りができたタイミング

しかし「全力で打ち込んで顧客に感謝されたのに、単価の打診をしてもなかなか上がらない……」といったケースもあります。

予算が決まっている場合は、その上限以上の支払いは期待できません。逆に言うと、仕事する相手が変わっただけで単価が上がることもあります。

たとえばクラウドソーシングで思ったように稼げない場合は、

  • 企業への問い合わせ
  • コミュニティでの仕事応募
  • Twitterを活用した仕事獲得

など複数の方法で営業してみてみると、「似たような案件で今よりも高い単価の仕事」が見つかる場合もあるので、試してみてはいかがでしょうか。

後悔4. 案件管理が上手くできない

複数の案件を抱えるようになると、「案件の管理がうまくできない……」といった悩みを抱えることも。

依頼された仕事をこなすスキルと、複数案件を並行して進めるスキルは別物です。そのため自分に合った、案件管理方法を見極めていくことが重要です。

筆者の場合は、以下の流れで案件管理を進めています。

  1. 案件ごとに必要なタスク、工数を洗い出す
  2. 案件の納期を考慮しつつ、タスクを日ごとに振り分ける
  3. 毎日決めたタスクを、粛々と進めていく

日ごとに振り分けたタスクは、最大でも6時間で収まるようにしています。余力を残しておくことで、突発的な相談や、関係者とのやり取りに時間がかかっても遅延が発生しづらくなるからです。

また上記のような対応がない場合、前倒しで作業することも可能。スケジュールがギリギリなあまり、追い込まれるという心配も減ります。

なおタスク管理ツールには、Notionがおすすめです。

後悔5. クレジットカード・賃貸の審査が通らない

「クレジットカードを作ろうと思ったけど、審査に通らず作れなかった……」といったことも起こります。

これからフリーランスを目指そうと思っている場合は、事前にクレジットカードを作ることをおすすめします。

また、引っ越しを考えている場合も同様です。特に駆け出しフリーランスの場合は、なかなか収入を証明しにくいのではないでしょうか。

賃貸契約時の審査に影響するケースもあるので、引っ越しを考えている場合、フリーランスになる前に引っ越しすることをおすすめします。

ちなみに、収入が安定してくるとそこまで大きな問題ではなくなります。また、フリーランスでも取得しやすいクレジットカードも増えています。

フリーランスになって後悔しないために。いまからできる4つの対策

フリーランス歴6年目の筆者が、フリーランスになって後悔しないための対策を4つご紹介します。

  1. 自分の経験でどんな仕事ができるか整理する
  2. 副業として実際に仕事をやってみる
  3. 収入面での不安を軽減するため、生活防衛資金を準備する
  4. クレジットカード、保険の加入などを事前にしておく

一つずつ詳しくみていきましょう。

対策1. 自分の経験でどんな仕事ができるか整理する

フリーランスになって間もないころは、「仕事を獲得するために、実績を提示すること」が困難です。「実績を積んだ他のフリーランス」と勝負になった時に、勝てる見込みは低いでしょう。

実績がまだ積み上がっていない頃は、経験をベースに仕事を獲得するのがおすすめです。実績だけでなく、経験が生きる仕事もあります。そのような場合、経験を評価軸にしてもらうことで、通過率が上がるでしょう。

「でも、経験って具体的にどうやれば提案に活かせるの?」と思った方もいるかもしれませんね。こういった場合は、マインドマップなどで自身の経験を整理すると良いでしょう。

筆者の推しマインドマップは、mindmeisterです。

対策2. 副業として実際に仕事をやってみる

いきなりフリーランスになるよりも、「フリーランスになった時に困らない準備をしておくこと」が重要です。自分で営業して仕事が取れるように、副業などから始めてみるとをよいでしょう。

副業から始めるメリットは、主に次の3つです。

  1. 自分の今のスキルで、仕事を進められるかが分かる
  2. 仕事の相場感、実際にフリーランスになった時の収入をシミュレーションできる
  3. 副業として稼ぐことができれば、収入の足しにもなる

フリーランスになる前に上記が分かれば、生きていく上で必要となる収入は確保しやすくなります。

自分のスキルに合った案件があるか確認したい方は、フリーランス・副業向けマッチングサービス『Workship』を使ってみてはいかがでしょうか。

フリーランス・副業向けマッチングサービス『Workship』

フリーランスになってから感じた5つの後悔。対策も紹介
(画像=『Workship MAGAZINE』より引用)
  • 土日、週1〜、時給○○円以上など希望の条件でお仕事検索
  • 60%以上のお仕事がリモート案件。好きな場所で働けます
  • 案件成約でお祝い金1万円プレゼント!優待サービスも多数

対策3. 収入面での不安を軽減するため、生活防衛資金を準備する

フリーランスとして活動を始めても、思うように仕事が得られなかったり、仕事のトラブルで急に仕事がなくなってしまったりすることがあります。不安定な状況の中、収入面での不安を抱えることも多いです。さらにストレスが仕事に影響してしまうなんてことも。

仮に数ヵ月仕事がなくなった場合でも生きていける貯金(生活防衛資金)を用意しておくと安心です。

フリーランスが貯金するコツは、以下の5つです。

  • コツ1. プライベート用の帳簿もしっかりと付ける
  • コツ2. 事業経費を負担してくれるクライアントを選ぶ
  • コツ3. 経費を活かして節税する
  • コツ4. 所得控除をうまく活用する
  • コツ5. 事業が軌道に乗るまでは誰かに頼るのもOK

対策4. クレジットカードを事前に作っておく

先ほどお伝えした通り、フリーランスになるとクレジットカードの審査が通りづらくなります。そのため、事前にクレジットカードを作っておくのがおすすめです。

なお、既にフリーランスになってしまった場合でも、クレジットカードが作れないわけではありません。実際に筆者も、フリーランスになってから楽天カードを作っています。

おわりに

今回は、フリーランスになって後悔を感じる例とその対策についてご紹介しました。

これからフリーランスを目指す方、既にフリーランスになって悩んでいる方のためになれば嬉しいです。

事前に対策をしておけば解決できることも多いので、ぜひ対策を練ってフリーランスへの道を切り開いてください!

(執筆:しろ 編集:mozuku)

提供元・Workship MAGAZINE

【関連記事】
フリーランスで爆死しないためのリスクマネジメント 〜独立、その前に!〜
仕事の名義、正解ってあるの? ~フリーランス、名義をどうするか問題~
フリーランスの名刺論 〜それ、覚えてもらえる名刺ですか?~
"祈られない" 営業方法 ~提案の正解、たぶんこれです~
フリーランスのアンガーマネジメント ~ちょっと待て、その一言がブタのもと~